よくあなたはネコ派? それともイヌ派などと訊いて血液型性格判断にほど近い探りを入れることがあるよね。ただ単純にネコ好きかイヌ好きかを訊いているのにもかかわらず、勝手に性格診断されているのだと思うからその質問をされると何か勘ぐってしまい、しまいには笑えてくる。さてかくいう私はどちらだというと多分ネコ派なんだろうと思う。実際に飼ってみたいと思うのはイヌに違いないのだが、自分自身がネコ系なんだろうか遠くで見ている分には完全にネコに愛想を振りまいているのだと思う。掴みどころのないあの性格といい、気を惹こうとしているネコと、気を惹こうとする私との間に絶対的関係が成立しているのだと考える。それに似た関係が私とトミー・フラナガンだ。
フラナガンは私に対して言い寄ったりしてこないし、自身のマストアイテムはほぼ乏しいのが現状だ。私も彼のマスターピースとされる作品としては『オーバーシーズ』ただ一枚のみ。何枚か所有していたが、いつか中古市場へ送り出した経緯がある。彼のファンにいわせると、真のベスト・パフォーマンスはお気楽なゲスト物に多いというが・・・この『オーバーシーズ』差し置いてゆくわけにはいかないだろう。
ここでのフラナガンのピアノを一言で表現するならば、大都会のビル間を気まぐれに歩いたり取るものもとりあえず急ぐネコ達の姿が浮かぶ。ただし「ダラーナ」だけは違う。小股の切れあがった女(ネコ)が下町を柳腰で誘っているようで、そこはかとなくイナセだ。この曲のお陰で中古屋さん行きは免れた。フラナガンが唯一気を惹こうとし、まんまとそれに乗ってしまった私。ぶる~んと唸るウィルバー・リトルの骨太なベースも生き残りに一役買って出てる。
-NO.528-
【八ッ山公園・北品川】
八ッ山地区とはおよそ現在の品川駅から五反田駅の間を示し、八ツ山とつく公園は東八ツ山公園も存在するのでお間違えのないように。八ツ山公園は品川インターシティを西に抜けたところにあり、ネコとカラスが屯しているので変に賑やかい。どうでもいいが我が社の東京営業所に向かう途中にあり、そいつ等と会うのがささやかな楽しみでもある。