水物のキットの紹介、今回は飛行艇のキットを取り上げます。

エアフィックスのグラマン・ゴスリングの1/72のキットです。

【実機の紹介】
実機は、グラマン社が開発した小型の水陸両用飛行艇です。1940年に初飛行し、アメリカ海軍や沿岸警備隊の他イギリス海軍にも供与され、哨戒や輸送任務で地味に使用されました。また第二次大戦後は民間機としても利用されました。

地味な機体ながらアメリカ東海岸でUボートを撃沈した機体として取り上げられていましたが、後にそれは乗員の誤認識だったとされています。
「ゴスリング」はイギリス海軍での呼び名で、アメリカでの愛称「ウィジョン」の方が圧倒的に有名です。

【キットの紹介】
キットの開発は1959年なので、開発されてから60年以上たつベテランキットです。しかも、自国では20機弱しか使用されなかった機体をキット化するとは・・・当時のエ社の開発担当の趣味だったのでしょうか。
今回紹介しているのは、70年代初めにブリスターパック詰めで販売されていたものですが、その後シリーズ1の箱入り(箱絵は完成モデル)で販売され、近年では赤箱で「ウィジョン/ゴスリング」としてデカールを新調して販売されています。息が長いですねぇ~びっくり

パーツは、約40点です。

胴体と主翼です。表面は凸モールドで、リベットも施されています。見てお判りのとおり、胴体の分割部には隙間が出来ますし、よく見ると左右食い違っている部分もあります。

細部のパーツです。70年代の時点で、パーツの各所にバリが付着しています。プロペラやタイヤ、排気管などの表現は、今の目で見ると少々お粗末ですね。

アクセサリー類はまったく付属していません。(まぁ、武装と言えるものが無かった機体なので仕方がないかも。)
パーツ数からみると簡単に仕上がりそうな感じに思えますが、パーツ通しの合わせがかなり悪く、特に前面のキャノピーは胴体とまったく合いません。細かいパーツの整形も含めれば、簡易インジェクションキットを作るくらいの覚悟は必要です。また、前述しましたがプロペラ、排気管、脚周りの表現がラフなので、実機に近づけようとするとこれまた大工事になってしまいます。
肝心の外形は、機首からキャノピーにかけてのラインや垂直尾翼の形状が明らかに実機と異なります。機体底部の形状の違いまで指摘していると、もうフルスクラッチの方がよいくらいです。
でも完成させてみると、意外と実機の可愛らしい雰囲気が出ている気がします。細部が違っても、トータルで実機らしく見せる・・・エ社のマジックなのかな~?

とにかく、通常のインジェクションキットではこれしかキットが無いので、細かいことを言わずにこのキットで我慢するか、精神の安定のため手を出さないかの二者択一だと思います。もしお作りになる場合は、プロペラとスピナだけでもきれいに整形してやると、多少はモデルの見た目が良くなりますよ🐧