今回は久々の日本機のキットの紹介です。
アリイ(現マイクロエース)の1/48の飛燕のキットです。

【実機の紹介】
有名な機体なので紹介するのも今更のような気もしますが、一応は簡単な紹介です。
実機は、日本陸軍の戦闘機です。ドイツから輸入したダイムラー・ベンツエンジンを国産化したものを搭載していたので、「和製メッサー」と呼ばれることもありました。当時としてはなかなかの高性能機でしたが、エンジンの故障が多く稼働率が悪いところが泣き所でした。
【キットの紹介】
アリイの他のキット同様に、元は他のメーカー製のキットです。飛燕は、オオタキが73年頃に発表したキットで、オオタキの1/48のキットの中では最も早く開発されたキットの内の一つです。このシリーズは、外形、表面仕上げなど、それまでのオオタキのキットとはガラリと変わった上質さで、航空機ファンを喜ばせました。
オオタキが倒産(廃業?)してからはアリイが金型を引き取り、箱絵、説明図のデザインなどもそのまま引き継ぐ形で販売を継続しました。しかし、アリイがマイクロエースに社名を変えたあたりから、店頭にあまり出回らなくなりました。最近のマイクロエースは、プラモには消極的なので、このまま消えてしまうかもしれません 。

箱の中身です。

パーツの状態です。パーツ構成自体は、現在発売されている他社の48のキットと比べても大差ないと思います。

機首にはエンジンが内蔵されており、パネルを外し覗くことができます。ただ、エンジンの描写は、やや甘い感じです。パーツの表面は筋彫りで、一面に沈頭鋲表現のリベットが施されています。

脚収容孔の内部も再現されています。ただ、少々彫りこみが浅過ぎるようです。

小物パーツは、発売当時としてはかなり細かくシャープな出来でした。しかし、アリイの金型整備が悪いせいか、次第にバリが目立つようになってしまいました。

可動部は、プロペラだけです。
全体形は、実機の雰囲気をよく捉えており、70年代初めの頃は飛燕のベストキットでした。現在の目で見ても、それほど目立つ外形上の問題点はないと思います。
ただ、パーツどおしの合わせ、それも大物(左右胴体、主翼と胴体)どおしの合わせが悪く、修正に結構手間取ります。また、見せ場であるエンジンの固定も、今ひとつ安定しません。せっかく素性がよいキットなのに、組み立てやすさの面で大幅な減点ですね。
細部の表現は、さすがに現在の目で見ると古臭い感じです。脚収容孔の表現は、修正不可能でしょう。
48ではハセガワのキットがあるので、今更このキットに手を出すこともなさそうですが、エンジン内蔵である点などを生かして細部工作すれば、違った味を出せるかもしれませんね🐧