今回は久々に48のキット紹介です。アルカンシェール(日本製)のF-86D セイバーのキットです。


【実機の紹介】
実機はF-86セイバーの全天候戦闘機型です。機首の形が犬の鼻に似ているということで、「セイバードッグ」という愛称でも呼ばれていました。

【キットの紹介】
90年代に入った頃に発売されたキットですが、中身はマルサンが60年代後半に発売した古いキットです。マルサン倒産後、一時フジホビーが発売していましたが、70年代後半には販売が中止となり、マニアにとっては幻のキットとなっていました。そして90年代に突如アルカンシェール名義で販売された訳ですが、このキットの他に旧マルサンの百式司偵のキットも販売されていました。いずれも発売当初は名作と言われていたキットだけに、ファンもそれなりに歓迎していたようです。しかし、あっという間に店頭から姿を消してしまいました。
なお、スケールは1/48と記載されていますが、実際には1/50です。


箱の中身です。発売当時としては、かなりパーツ点数は多いと思います。


パーツの状態です。金型の手入れが不十分だったようで、いたるところにバリが発生しています。


胴体前部をアップしてみました。胴体は前後に2分割されていて、内蔵したエンジンが取り出せるようになっています。パーツの表面は凸モールドで、所々にリベットが施されています。


胴体後部をアップしてみました。エアブレーキの内部の彫刻がないのは、キットの開発の古さを表していますねぇ。


小物パーツは充実?しています。機体内に内臓するロケット弾が再現されているほか、そのロケット弾運搬用のドリーや、整備兵のパーツも付いています。物の本ではこのキット、レベル社の超ベテランキットのコピーという記事もありましたが、私はレベル製のF86Dのキットにお目にかかったことはありません。


日本製の可動モデルの集大成という感じで、実に色々な箇所が可動になっています。動翼部分、脚、脚カバー、キャノピーのほか、ロケット弾発射機も可動です。内臓エンジンは取り出し可能で、エンジンのほか後部胴体用のドリーも用意されています。
出来上がりは、一応はセイバードッグの特徴を捉えています。ただ、可動部の多さ故に、恐ろしくパーツどおしの合わせが悪いキットです。どの部品もピッタリと合うことがまず無いので、入念なすり合わせをしないと可動ギミックを楽しむこともできません。また、ディティール表現は開発された時期の古さがもろに出ていて、コクピットやエンジンなどよく見える部分はディティールアップした方が、モデルの見栄えがよくなります。
現在の目で見ると至る所に粗が目立つキットですが、60年代前半のモノグラムやレベル顔負けの可動機構を持っている点は、それなりに評価するべきだと思っています。まあ、丁寧に調整しながらストレートに組み上げて可動ギミックを楽しむというのが、このキットの正しい楽しみ方ではないでしょうか🐧