今回は、今は亡きLSの1/72スケールの98式陸上偵察機のキットを取り上げます。

【実機の紹介】
実機は、陸軍の97式司令部偵察機の海軍型です。エンジンを換装した他、内部の艤装も海軍仕様に変更されています。
12型は、栄エンジンを装備していました。

当時の日本海軍機としてはかなりの高速性能を有していましたが、操縦時の視界や離着陸性能が悪く、運用者における評判は
それほど芳しくなかったようです。そのためか、各型合わせて50機ほどの生産で終わってしまいました。


【キットの紹介】
キットの開発は70年代半ばで、LSが出していた97式司偵のバリエーションキットとして発売されました。
97式司偵のキットはこれより前にマニア社が出していたのですが、さすがに50機の生産で終わったこの機体までは

カバーしておらず、各スケールを通じて初のキット化でした。このキットのおかげで機体の存在を知った方も

少なからずいらっしゃったようです。
LSの倒産後は、アリイに金型が引き継がれ生産されました。

箱の中身です。

パーツの状況です。表面はやや梨地かかった感じで、パネルラインは細い筋彫りが施されています。

基本は実機同様に97式司偵2型のキットの機首、エンジンを別パーツで差し替えたものです。

主脚カバーの一部が、内袋に入っていませんでした。LSの末期の生産キットには、時々いかにも後から不備を補完したような
痕跡が見られます。まあ、入っていないまま販売されるよりはましですが・・・

組み立てやすいキットで、外形の捉え方もまずまずだと思います。
欠点としては、LSの製品に共通ともいえる点ですがコクピット内部の構成がかなりお粗末です。
特にパイロットのフィギュアは、ちょっと使うことを躊躇してしまう出来ですね。
表面仕上げがやや梨地かかっている点は、少し厚めの塗装すればカバーできると思います。

外形がしっかりしている点もよいのですが、何よりたった50機しか生産されていな機体をモデライズした点を
評価したいですね。今後も他社から72でのキット化は望み薄なので、貴重な存在だと思います🐧