FUN DOより
東日本大震災の津波で流失した漁協の水槽が、日本から約6400キロ離れたハワイで発見されていたことが判明して話題となっています!
流失していた水槽とは、岩手県久慈市の久慈川漁協の水槽。7月中旬、米国ハワイ諸島の最北端にあるカウアイ島に、5年以上の歳月をかけて漂着していたことが29日、分かったそうです。
写真は、米国ハワイ諸島のカウアイ島に流れ着き、米国人家族が使用しているという水槽。「久慈川漁協」の文字がはっきりと見えます。
まさか見つかるとは…感激している
現在、水槽は杉浦さんの友人で同島に住む米国人家族が所有。震災から5年以上が経過してからの発見に、漁協関係者は「うちの水槽に間違いない。まさか遠く離れた外国で見つかるとは思わなかった。感激している」と驚いていたそうです。
水槽は、久慈川河口の親魚捕獲施設に設置していた1トン水槽の一つで、2009年12月に購入したばかりだったといいます。震災の津波により施設は甚大な被害を受け、水槽はほとんど流されて戻っていないといいます。
ゴミとして埋め立て地に運ばれそうになっていた
杉浦さんによると、水槽は7月中旬、同島にある米軍基地内のビーチに漂着。ゴミとして埋め立て地に運ばれそうになっていたところ、サーフィンを通じた知り合いの米国人家族が譲り受け、魚の養殖と水耕栽培を組み合わせた「魚耕栽培」(アクアポニックス)の水槽として再利用していたといいます。
杉浦さんは、この家族の家を訪れた時、「久慈川漁協」と書かれた水槽を発見。米国人家族は、水槽が日本から来た思い出として、あえて文字を見えるようにしていたそうです。それを見た杉浦さんは、久慈川がどの地域にあるか分からなかったため、インターネットで検索。震災の被災地であったことに気付き、デーリー東北新聞社にメールで連絡をしたそうです。
現在の持ち主には、記念に使ってほしい
一報を受けた繁名正人組合長は、「震災や台風被害など暗い話が多かったが、話題性のあるニュース」と強調。
「縁もゆかりもない場所に流れ着いたので驚いている。現在の持ち主には記念に使ってほしい」と話していたといいます。
久慈市に水槽のことを伝えることができた杉浦さんは、この出来事について「久慈市の方に伝えることができてうれしい」とし、「私は海の近くに住み、海で仕事をして楽しみを得ている。
その海が、東北に多くの被害をもたらしたことは非常に残念ですが、被災地の方に楽しい海が戻ることを祈りたい」と語っていたそうです。