セシウムを吸着するスポンジ開発「ヒントは北斎」東京大 | ☆☆★☆☆

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ハザードラボクリックより

 

 

 

 

 

葛飾北斎が浮世絵に使った青色の顔料を使って、放射性セシウムを99%以上吸着する特殊なスポンジを東京大学の研究グループが開発した。東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性セシウムの除染に役立てるための実用化を目指す。

葛飾北斎

 

 

 汚染された土壌や海水から、セシウムだけを取り除くのは技術的に難しく、回収作業の際には、セシウムイオンと似た性質を持つ他の物質を先に取り除く必要があった。

 

 東大・政策ビジョン研究センターの坂田一郎センター長らのグループは、葛飾北斎が好んで使った青色の顔料「プルシアンブルー」の結晶構造がセシウムイオンをとらえる性質に着目。プルシアンブルーはチェルノブイリ原発事故の後でも使われていたが、水に溶けやすく、海や河川に流れ出した場合、回収できなくなるおそれがある。

 

 そこでグループは、和紙に刷られた北斎の浮世絵が雨に濡れても青色が溶け出さない点にヒントを得て、紙の繊維であるセルロースナノファイバーを混ぜたスポンジを開発。食器洗いに使われるようなスポンジを試作して、福島県のため池や土壌で実証実験を行ったところ、1カ月で放射線量が実験前の半分まで引き下げられた。真水や海水での除染効率は99%以上だという。セシウムを吸着

 

 また実験の際に、除染スポンジに植物の種をまいて発芽させたものを使うと、植物の吸水性との相乗効果で除染能力が高まることもわかった。

 

 使用済みのスポンジについては、地下に埋めることになるが、鉱物とは違って小さく圧縮できるため、省スペースになるという。研究グループは、より大規模な実証実験を進めて早期の実用化を目指すとしている。