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What a Wonderful World

大きな世界に小さな自分を置いてみる。

【1日目】快晴。天気予報では東北地方雪マーク。韓国で極寒の年末を経験した後なので、そこまでビビってない。
気ままに出発。11:45東京発のやまびこ49号盛岡行に乗車。流れる景色を眺めながらトランクひとつで旅に出るとき、なぜか胸が高鳴る。特に喉が渇いたわけではないのにお茶を買い、温かい車内でアイスクリームを食べて、快適な列車での時間を過ごす。旅の出発を歓迎してくれているような明るい青空と眩しすぎる太陽。日常を離れて自分という人間を遠くから眺めてみる。狭くなっていた視野が外へ広がっていく感覚。旅に出る理由みたいなものがここにもひとつあるのかもしれない。

さらに電車を乗り継ぎ、ローカル線の平穏な雰囲気と車窓から徐々に見え始めた松島の景観に心躍らせる。潮の香りが鼻をくすぐった。日本三景『松島』の玄関口、松島海岸駅にようやく到着した。

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到着早々「間もなく島巡り遊覧船が出発します」というアナウンスが。一旦旅館にトランクを預けたかったので、その船を見送って16:00発の最終便に乗ることにした。

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旅館に到着して部屋に入ると、パノラマの絶景が目の前に!

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こんな良い部屋、まったく期待してなかったので大興奮!しかも3Fの角部屋だ。

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松島の景色を一人占め。まるで海の上に建っている旅館みたい。

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それもそのはず。来るときかなり登ったし、外から見るとちょっと前へせり出していた。

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遊覧船乗り場まで、海岸線に沿って歩く。

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さっき部屋から見えた朱塗りの橋。本土から唯一渡れる福浦島へ向けてかけられた約250mの橋だ。渡ると良縁に出会うと云われ、『出会い橋』と呼ばれているらしい。

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本日強風のため通行禁止。細長い橋を渡るのはまるで海の上を歩くような感覚なのだろうか。確かに今日は少し風が強いみたい。

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遊覧船乗り場で先にチケットを購入し、出発までの間『元祖櫻井』さんで名物のあなご丼をいただく。

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なんと、サザエのつぼ焼きをサービスしてくれた。女将が「風に飛ばされないで帰ってきてくださいね」と優しく送り出してくれた。

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いよいよ遊覧船に乗車。

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一斉に乗り込む観光客たち。右側か、左側か。船着き場に頭から突っ込んでいるので、絶対Uターンするはずと予想。日の当たる左側を選んだ。『宇宙戦艦ヤマト』のテーマソングで出航!ナビゲーターはもちろん古代進氏。

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日本三景『松島湾』を一周する、およそ50分間のクルージング。ごつごつした岩に松がひょろっと生えているのが何とも美しい。かの松尾芭蕉が愛した景観を眺めながら、島の隙間を泳ぐように渡っていく。私に詩の才能はないけど、芭蕉が詩を詠みたくなった気持ちは何となくわかる。まさに日本人の心に響く美しい景色だった。

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となりの芝は青く見えるもの。「右手前方をご覧ください」が多い気がする。

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そんなことはない、左側だって見所はたくさんあった!

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東日本大震災の爪痕が、ここ松島湾にも残っていた。形が崩れてしまった島、全壊してしまった島も中にはあるという。牡蠣の養殖所も見せてもらったが、復興までにはまだ少し、時間がかかるのかもしれない。自然の脅威を目の当たりにした。

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ぷかぷか浮かぶのはウミネコたち。可愛いけど、実はこいつらも松島の景観にとっては脅威。ウミネコの糞で島に生えている松が枯れてしまい、深刻な状況になっているらしい。

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クルーズを終え、船着き場のすぐ近くにある松島のシンボル『五大堂』を見学。

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このように、赤い橋一本でかろうじて陸地とつながっている。

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それがこの透かし橋。別名『縁結び橋』とも呼ばれる。

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橋の隙間から海が覗く。

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五大堂は伊達政宗が慶長9年(1604)に創建したもので、桃山式建築手法の粋がつくされている。

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日本三景あるある。17:00きっかりに全店撤収。フライングで30分前にシャッターを下ろす店も数知れず。そもそも宮島に比べてお土産屋さん自体とても少なかった。

部屋に戻り、また窓の外のパノラマを独り占め。ここはちょっと高い丘に建っているので、クルージングのときとはまた違ったアングルで湾全体を見渡せる。本当にため息が出るほど美しい。

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日が暮れはじめ、ウミネコがぎゃーぎゃー騒ぎ出した。

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松島湾を臨む露天風呂を満喫したあと、お部屋で夕食。仙台名物の牛タンとカキフライ。そしてデザートにずんだ餅!

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ちょっと休憩して、寝る前にまた温泉へ。その頃にはもう窓の外は真っ暗。福浦橋も虹色にライトアップされ、三日月はすでに旅館右手奥の真上にまで移動していた。松島湾の上にぽっかり浮かぶ丸い月を見られる時期にまたここを訪れよう。

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次回へつづく…