この時間は、島根県の駅をぐるりします。
今回は、木次線と廃止になった三江線の駅をご紹介します。
本日の駅は、JR西日本で最高所にある駅、木次線の三井野原駅です。
写真は,平成10〜20年代撮影のものが多くあります。現在の状況とは変わっていることがありますので、参考にする際はご注意ください。

宍道駅から木次線を南下して中国山地の山深く旅をしてきましたが、本日ご紹介する三井野原駅が最後になります。
まあねえ、タイトルに従うとこうなっちゃうんですよねえ、木次線最後の中間駅である油木駅は広島県ですから、今回の旅のエリアには含まれていません。
まあ、いいでしょう、さっさと三井野原駅のご紹介にうつりましょう。
まずは駅舎です。

実はこの駅舎、もうありません。
現在はきれいな木造駅舎に建て変わっています。
この駅舎、高原の駅って感じで好きだったんですけどねえ、それにとってもビビッドなカラーリングの駅舎だったんですよ。
駅舎内部はこんな感じでした。

よくこんなカラーリング、地味なJR西日本が容赦したと思いませんか?ワタシは、思わず「お~!ここはJR九州かっ!」って叫んじゃいましたよ。
冬は雪におおわれるこの駅、駅舎内部だけでも暖かそうにしたのかもしれませんね。
もちろん無人駅で、駅舎にはベンチのほかは時刻表と運賃表があるだけでした。

上の写真は開業当時のものでしょうか?
ここまで南下すると、木次線の駅より芸備線の駅のほうが近いですよね。
そうそう、ここが島根県最後の駅ですが、実は開業したときは広島県の駅だったのです。
それも広島県最北端の駅だったのですが、現在はその地位を油木駅に譲りました。
駅が移転したわけではなくて、三井野原駅が開業した昭和24年は、このあたりは広島県だったのですが、昭和28年に三井野原駅がある三井野地区が島根県の領土?となったんだそうです。
おそらく地元の方にとっては、広島県側の西城や庄原に比べたら横田のほうが近くて便利だったのではないかと思います。
ただ、島根県には入りましたが、地区を流れる川は島根県側ではなく広島県側に流れていて、国道314号線を走ると、奥出雲おろちループを登ってトンネルを出たところが峠となっています。
とは言っても、広島県側に流れた水は、西城川となり三次市から江の川となって再び中国山地を越えて島根県の江津市で日本海に注ぐのですから自然の不思議を感じてしまいます。
鉄道が好きになって地図を見ることが多くなったので、けっこう地形とかに詳しくなりますよね。
その割りに方向音痴なのはなぜだろう???
まあいいや、もし、三井野原駅が広島県のままだったら、本日こうやって皆さんにご紹介することはできなかったんですから。
ではホームに出てみましょう。

かつてスキーシーズンには広島・福山方面から三井野原行の「三井野原銀嶺号」が昼夜運行していました。
ゲレンデがあったから駅があった訳ではなく、この地区は木次線開業後も駅がなかったので、駅を設置してもらうためにスキー場を開設して人を呼び込もうとしたようです。
なので、駅の開業とゲレンデが設置されたのは同じ時期なのだそうです。
そんな三井野原駅が冬はどうなっているか見たいでしょ?
こんな感じです。
なんとか駅名標は読めるように除雪されています。

では、また次回まで…
島根の駅をぐるりは木次線から次の路線、廃止となった三江線に旅の舞台を移します。
(平成19年7月訪問)
島根県を走る列車を集めてみました
今回は?
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