ダンボールコンポストの温度を上昇させるために「米ぬかや使用済みてんぷら油を入れる」「十分攪拌する」などの方法は、温度が上がらず苦労している人達は既に試してみているだろう。
ところがあちこちのコンポストの体験談をみると、これらを試してもなかなか温度が上昇しない人も多いようだった。
温度を上げるということは、放線菌の活動を活発化させるということ。
そのためには①酸素、②養分、③水分、④温度、が必要だ。
もちろん⑤放線菌そのものが存在している必要があるが。
原因は上記の要因のいずれかひとつ、あるいは複数の要因が欠けていることが考えられる。
①酸素について
普通に攪拌していれば十分。
ただし、水分過多などの場合は酸欠になりやすいので一日数回攪拌した方がいい。
②養分について
生ゴミが野菜中心だと温度が上昇しにくくなるようだ。
米ぬかやてんぷら油、ご飯や麺類などの炭水化物、果物などの甘いもの等を入れると温度上昇しやすくなる。
③水分について
水分は多すぎると酸素不足となり、少なすぎると乾燥して微生物の活動が抑えられてしまう。
コンポストの中身を軽く握ると塊ができるくらいがちょうどいいらしい。
また、生ゴミの量が少ないからと、基材(ピートモスともみ殻くん炭を混ぜたもの)を少ない量で始めるのも乾燥の原因になるようだ。
ダンボールコンポストは乾燥しやすいため、基材はある程度の量がないと十分に保水ができない。
生ゴミの量が少ない場合でも通常の量の基材を使い、米のとぎ汁や野菜のゆで汁などで水分を調節した方がいい。
④温度(低温の影響)について
氷点下にならない程度の環境ならばダンボールコンポストは活動するらしいが、それでもあまり周囲の気温が低いと活動力は低下する。
冬場は日が当たる場所や屋内などに置くのが理想だ。
そのような場所にコンポストを置けない場合の対策としては、
・ダンボールを二重にする・布をかぶせるなど外気から遠ざける
・湯たんぽ(ペットボトルにお湯を入れたもの)など暖かいものを入れる
等の方法がある。
もしコンポストが乾燥しているならば、水分補給もかねて野菜のゆで汁などを暖かいまま入れるのも手だ。
(熱湯を回しかけても菌は感嘆には全滅しないらしい)
その場合は水分過多には十分注意すること。
なお、味噌汁など調理済みのものは、堆肥中の塩分が多くなり作物に悪影響があるかもしれないので自己判断で。
また、②水分と同様で、基材の量が少ない場合は保温ができず温度上昇が妨げられる。
⑤放線菌があまり存在していない可能性について
①~④の全てを満たしているのに温度が上昇しないならば、コンポスト中に放線菌があまりいないという可能性がある。
たとえば密封されていたり屋内で使用している場合だ。
一番安全で確実な方法は、周囲にコンポストがうまくいっている人がいれば、中身を少し分けてもらいコンポストに混ぜること。
しかしなかなかそのような人を見つけるのは難しい。
竹林などで腐葉土を取ってきてコンポストに混ぜるという方法もある(竹林の腐葉土には放線菌が多く存在するらしい)が、ダニや虫を持ち帰る危険性がある。
コンポストが高温になればダニや虫は死滅するのだが、万が一、温度が上昇しなかった場合にコンポスト中で増えてしまうことを躊躇するところだ。
市販の腐葉土ならばダニや虫はいないかもしれないが、何か矛盾している気がする。
畑の土などでもいいようだが、詳しい資料を見つけることができなかった。
この件については確実な解決法が見当つかず、資料も見つからなかった。
たとえば、泥付きの野菜の皮や落ち葉などには放線菌はいないだろうか。
おそらくダンボールコンポスト2号を1月か2月に開始することになると思うので試してみたいと思う。
段ボールコンポスト34日目
【ゴミ投入量:野菜類約g、温度℃】
水分が多目のゴミが続いたせいか、中身がずっしりとしている。
昨日までは林の落ち葉のような、乾いたような香ばしいような臭いだったが、今日は土の臭いがする。
まるでこのまま堆肥になってしまうのではないかと思ってしまうほどだ;
ダンボールコンポストを開始して1ヶ月とちょっとが経過した。
少なくとも来年の1月末まで使用するつもりなので、あと2ヶ月間頑張ってもらわないと。