湯河原・熱海出張
久しぶりの出張。
行き帰りの服装をどうしょうか?などと考えている間に出てくる。
あまり気の進まない出張だと何かと雑になる。
湯河原でのホテルがどれも適度なものがなく、散々探しまくり行き着いたところが隣の県の熱海のホテル。ホテル探しでそんなに時間も取れなくてそこに決めてしまう。
予算内に収まったので取り敢えず良しする。
考えて無さ過ぎにも程があるが熱海に着いてみると当然のように観光地でホテルも賑やかな熱海駅の近くで仕事で来るところと違うよなと思う。
遠い記憶の中にあった「MOA美術館」がそばにあることもなんだか不思議。
夕食は近くのアーケード街をぶらぶらしながら摂る。
湯河原も故人脚本家の山田太一が子供時代に疎開した地が湯河原でそこのところは同氏のエッセイ集によく出てきていたのでこれまた何度も読んだ本の中の地が目の前にあることが記憶の中で「懐かしい」という感情になる。
気乗りのしない出張というのはわざわざ私が行かなくてもいいようなもので、営業も技術も分かっているのか分かったいないのかいつものようにふんわりした内容で、事前の打ち合わせで営業に対して頭に来て確認事項をちゃんとしないと後で大変な事になるよ!と珍しく語尾を荒げた物件である。勢いで仕事をしている人間が苦手である。
結局、最後の最後でいろんな事が判明してうんざりしてしまった…。
熱海のホテルから湯河原までの車の道のりが坂が多く、この何処かの風景に山田太一が見た風景があるのかもしれないと思い、若き日の山田太一はどんな思いでこの風景を見ていたのか?などと少し想いを寄せてみる。