日本はすっかり夏のように日中は暑くなりました。
梅雨になる前の晴れの日の続いた海はとても綺麗でそして風吹く海岸はとても爽やかです。
そんな海をあなたと歩いてみたいとそう思ってこの手紙を書いています。
相変わらず忙しい毎日を送っています。
悩みを少しずつ減らしたいと思っているのに小さいことで何かとくよくよしてしまいますね…。
昔、あなたを揶揄って冗談を言った後のあなたのちょっと驚いたようなわたしの心を探るような笑顔を思い出しています。
ここの町では今、柑橘の花が咲き、その香りが町ではいっぱいに広がる季節です。
もし、香りを運べるのならばあなたにこの花の香りを届けたい。
福岡では体験することの出来ない香りです。
海を見てソファーに横になりながらこの香りの中で目を閉じているあなたを少し思ったりしています。
生命がなければこんな想いももつことができなかったのでしょう…。
宇宙の片隅で暗黒の中に漂う地球という偉大な惑星の中の一瞬の美に神様も酔ってこられたのかもしれません。
奇跡の美の中であなたは過ごしながら
うなだれておられるとしたら…。
わたしはやはり切なく思うのです。
なにもありません…
ただそれだけの手紙です。
明日からわたしはまた普通の日常に戻りアセクセと働いています。
なにもないけれどちょっと手紙をあなたに宛てたかったのです。
どうか、あなたも元気で
いて下さい。