コロナの対策は、科学に基づく冷静かつ的確なものだったのでしょうか。政府、メディアの対処や報道は、どういうものだったのでしょうか。主観的な印象としては、その対処法は冷静さを欠いたパニック症状的なものが多かったように思われます。非常事態宣言から、学校の休校措置、種々の時に過剰とみられる行動抑制要請などがその例です。

 

その対処が十分な科学的な分析とその情報共有によって行われていたのか否か、今後の検証課題であろうかと思われます。例えば、6月12日大阪府で開催された専門家会議で、非常事態宣言や自粛は効果がなかったとの見解が示されていたようです。

 

https://www.mbs.jp/news/kansainews/20200612/GE00033440.shtml

 

科学的言説のあり方が、感染症対策の混乱と相関関係があると思われる根本的な理由として、用語の定義や使用における問題があると思います。例えば、感染症の場合、「感染(者)」「発症」「患者」という各段階において、従来、発症後の患者数を問題にしていたはずですが、今般は、感染者数をとりあげて、その数値の増大をもって恐怖を煽る報道が目につきます。現実的に感染を問題にするとすれば、それは国民の半数規模にも上るとされ、対策を議論する際に「感染」を論じても意味がないという指摘すら存在します。

 

また、社会的免疫が形成されるという意味で感染者(ただし症状が顕在化あるいは重篤化しない感染者)は多い方が良いという指摘もあります。そうであれば、感染致死率と感染率はまったく意味が異なる(前者は数値の増大は恐るべきであり、後者は逆に歓迎される可能性すらある)にもかかわらず、今般のコロナ報道では、政府見解も含めて、「感染者」の数の多さのみを強調する報道が主で、実態としては、不要に恐怖と萎縮を煽る報道になっていたという指摘も多くみられます。そして、それが経済活動にあたえた被害はGDP比で2割3割にも及ぶ甚大なものであるとの指摘もあります。

 

対比的な事例として、2009年のインフルエンザでは、「患者」が1000万を超えたというニュースが報道されていますが、当時、非常事態宣言、自粛等が行われたという事実はありません。

 

https://www.youtube.com/watch?v=zEs0zFz9Bd0&feature=youtu.be&fbclid=IwAR0-Uvz_aod2bGqFhYtWIaf5U5aoh1PdX1FxcnXJNRoJytyMgi_TDXPuUlQ

 

コロナは重篤化するから、同日に論じられないという主張がありますが、死因が水増しされているという指摘(アメリカ、イタリアなど)も散見され、説得性のあるエビデンスが欠落しているように思われます。

 

https://thespectator.info/2020/04/09/hospitals-get-paid-more-to-list-patients-as-covid-19-and-three-times-as-much-if-the-patient-goes-on-ventilator-video/?utm_source=wnd&utm_medium=wnd&utm_campaign=syndicated&fbclid=IwAR1bfxnHz1YLNB3aZpLvOD29JomRMKuF5qoN7ExRB4Eq51GiWaVpQsmnpJQ

 

まず、「感染」自体が悪であるという、マインドコントロールから解放される必要があるのではないかと感じています。そもそも人体内には無数というほどの細菌が既に共生しているわけですから、内と外を遮断すれば健康を保てるなどと考えるとすれば、実に原始的なレベルの誤解と言わねばならないでしょう。その種の幻想、情報社会における集団幻覚パニック症状こそが、今回の問題の核心にあると思われます。