agreeのコアは「快く受け入れる」です。agreeは意外に色々な状況で使えるというのがポイントです。

 

I completely agree with you.(私はまったくあなたと同意見です)のような形が一般的ですね。

「同意する」「賛成する」という意味で使われることはよく知られていることだと思います。

 

この〈受け入れる〉という対象によって、色々な状況に適応できることになります。

意見や提案が対象であれば、「賛成する」「同意する」になりますが、

その対象が、【人】であれば、「気が合う」とか「仲良くやっていく」という意味になります。

I'm sure you can agree with your roommate.(きっとルームメートとうまくやっていけるよ)

 

対象が何か【別の物】であれば、「一致する」「つじつまが合う」となり、

Your report doesn't agree with what I saw with my own eyes.(君のレポートは私が自分の目で見たことと違うね)

のようになります。

 

また、少し意外な用法ですが、対象が【食べもの[飲みもの]・気候】であれば、「合う」「体質に合う」といった意味になります。

Alcohol doesn't agree with me.

(私、アルコールはダメなんだ⇐アルコールは体質に合わない)

Cold weather doesn't agree with me.

(寒い気候は苦手です⇐寒さは私の体に合わない)

⇒ちなみに、この用法は、通常、否定文で使い、進行形にすることもありません。

 

このagreeの用法は、シネクドキ―と呼ばれる比喩的拡張からも説明ができる。

「飲みに行こう」というときに、「飲む」という行為は、通常は、「酒を飲む」ということですね。

   

                    飲む 【上位概念】

                     ⇓

 オレンジジュースを飲む・スープを飲む・お茶を飲む・コーヒーを飲む・ビールを飲む

 

今回のagreeというのも〈合う〉というのが上位概念で状況が下位概念にあり、

 

                    合う 【上位概念】

                     ⇓

     意見が合う・性格が合う・口に合う・体に合う・つじつまが合う

 

このように様々な状況で語は使うことができ、その上位概念(あらゆる状況で適応できる)で本質をまとめて記述するのがコアと言えます。

「合う=agree」は日本語とかなり共通項があることがわかりましたが、「このシャツは私に合いません」というとき、これはサイズを問題にするので、This shirt doesn't fit me.といいます。

状況の適用範囲は日本語・英語で異なるので、要注意です。     (Naka-shun)