温泉が恋しい季節になりました。
ところで、みなさん、温泉って英語でなんて言いますか?
そう、hot spring ですね!
では、冬の後にやってくる季節、「春」は英語で何て言いますか?
そう、springですね!
一見、「温泉」と「春」なんて関係ないように思えるかもしれませんが、同じspringという単語を使っているということは
実は、共通点があるんではないでしょうか?
springという単語は古英語(古英語ではspringan)からある単語でかなり歴史の古い語です。
もともとの意味は、「急にはねる」という動詞の意味でした。
そこから、「(水が)湧き出る」、「(植物が)生える」という意味になっていきます。
これらの意味も結構、古くからあるようです。
ちなみに、「春」や現代の「温泉」の意味につながる「泉」という名詞的な意味が現れたのは初期近代英語になってからです。(「春」は1547年頃、「泉」は1125年が初出)
このことから考えると、springの中核的な意味は、〈何かが現れる〉こと。
〈何かが現れる〉動作に注目すれば、He sprang out of bed.のように、動詞として使いますし、
〈何かが現れる〉場所に注目すれば、hot spring のように名詞として使うことができます。
さらに、〈場所〉は〈時期〉に転用されることがよくあります。
たとえば、「近い未来」の「近い」は本来、〈場所〉に使う語ですが、〈未来〉という時間に転用されています。
英語でもin the near futureといえることからも、このような例はたくさんあります。
今回のspringについても、同じように、〈何かが現れる場所〉→〈何かが現れる時期〉に転用されると考えられます。
使われ始めたときは、、"spring of the year"という形で使っていたようです。
つまり、何かが現れ始める時期、それが「春」という季節ということになりますね。