英和辞典には「振る」としか書かれていないshakeとwaveですが、実は大きな意味の違いがあることに気づきます。
 
shake hands はおなじみ「握手する」であって、同じ意味をwave handsと表すことはできません。
wave handsにすると、いくつもの手が振られている状況が想像されます。
 
では、shakeとwaveの根本的な違いは何でしょうか。
 
shakeから考えていきましょう。マックとかロッテリアにいくと、「シェーク」が売っていますね。
アメリカで実際に売られているものを見ると、やはり"SHAKE"という単語が使われているようですね。
そこから想像力を働かせてみましょう。
シェークとか飲み物を少し振ったりするときの動きは?
 
そう、「上下に動かす」ですね。
 
 
そこで、英英辞典でも確認してみます。
ロングマン現代英英辞典によれば、"to move suddenly from side to side or up and down, usually with a lot of force, or to make something or someone do this"とあり、「上下や横に力を加えて動かすこと」だとわかります。
 
「力が加わる」ことがポイントですね。
 
確かに、寝ている生徒を揺すって起こすときは、The teacher shook the student to wake him up.のように使い、力を伴っていますね。「握手」もお互い握りしめるときに力が必要になります。He was shaking with cold. は「寒さで震えていた」ということですが、寒さが原因で「ゾクゾク」という上下運動が起こっている状況が想像されます。
 
一方、waveですが、「ウエーブヘア」というのがありますね。
「~ウエーブが来た」ということがありますが、このときのウエーブは「波」の比喩ですね。
同じくロングマンで調べてみると、"to raise your arm and move your hand from side to side in order to make someone notice you"のようにあり、ポイントは「波打つようにくねくねと動かす」ことです。
なので、枝がそよ風に揺れるという状況ではwaveが使われますが(もちろん、台風とか大きな力が加わって木々が揺れる場合はThe trees are shaking in the wind のようにshakeを使います)、「地震で家が揺れる」という状況ではwaveは使われず、shakeが使われます。地震という大きな力が加わるからshakeという原理です。