【2nd stage 第5節】vs.ヴィッセル神戸-永垂不朽 | みつぼしをこえてーglory for the fourth star

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サンフレッチェのことをうだうだと。広島のグアルディオラ(確信)森保一と紫の戦士たちの歩みとともに。








  1. 永垂不朽 
    • 名声や業績などが末長く伝えられ、決して滅びないこと。
      ▽「垂」はたれる意から、後世に示し伝えること。「不朽」は名声や業績が朽ち果てない、後世まで伝わり残る意。







強い(心酔)



スタメン、ベンチ、若手、ベテランというふうに外から見ていると選手を仕切りたくなるものですが、チームがいい時って、そういう仕切る感覚がなくなって本当に全員が「チーム」になっているという感じがします。今回の広島もどこを切りとっても広島という一つのチームでした。



ネルシーニョの3-4-2-1との対戦ももうかなりの数になりますが(2013年からと記憶しています)、ボトムチェンジも同じ形でやってくるので正真正銘の「ミラーマッチ」となる中、ノエスタの芝の魔法も相まって切り替え勝負の様相が濃くなりましたが、思った以上のコントラストが現れていました。



いいチームになったね。しみじみ。こういうチームが「強豪」とか「常勝」とか呼ばれるのかもしれないですね。まだ何も手にしてないけど、ぜひとも重しとなる「タイトル」を掴みとって、この「2015年のサンフレッチェ」の素晴らしさが誰の目にも明らかな記録として残ってほしいな、と思うのはポジりすぎかもしれないですが…



もうシーズンも折り返しが過ぎてるし、本気でタイトルを願うならチャンピオンシップに出なならんのでそれくらい盛り上がっておこうではないか。














広島は「我々のベストメンバー」という安定感。なお、ミッドウィークなので天使はベンチでお休みである。清水航平先生の守備でのスペース切り取り術は磨きがかかっておるので、安田と森岡との対決は楽しみ。左のカシッチ対すんきはJでも屈指の手札の多いサイドアタッカー同士だと思うので、1on1が熱そう。



神戸はボランチに三原とウヨンというおそらく「球際シフト」な取り揃え。バックラインが祥平クローズ高橋がいなくかったりで前節と並びが変わってるのはよく知らない。でも多分密着マーク重点であとはこちらの野津田やドグとの組み合わせで考えてるんじゃなかろうか。ブエノ君とかね、すごいくっついてきそう。岩波も食いつきすぎて怒られてるイメージだけどどうだろうか。

















◆ノエスタの芝+ミラーマッチ=トランジションゲーム



噂のノエスタの芝は噂以上の仕上がりで、スーパーファミコンのサッカーゲーム「エキサイトステージ」の室内フットボールのようにボヨボヨバウンドしていました。

なので、相手の守備をかいくぐろうとして強いパスを出すとぼんぼこ跳ねてコントロールを失い、弱いパスで確実につなごうとしたくなるわけですが、神戸も広島ももちろんそこを狙ってより深い位置で引っかけることがゴールの近道なわけです。


加えて、神戸と広島のフォーメーションはがっつり被さっており、ボトムチェンジでボールを運ぶところも一緒、つまりお互いに狙いどころを知悉しているわけなので、勝負を分けるのは精度か速さかになるわけですが、精度は芝でお察しとなるので、スピード勝負ということになりました。



序盤は後ろからの持ち上がりでペースアップして物量作戦を仕掛ける神戸の前にゴール前に運ばれ、切り替えの物量プレスに苦戦してこっちは運べないという厳しい立ち上がり。


でしたが、GKのこぼれ球のわちゃわちゃから青山がプレッシャーをひっくり返す縦パスを通すと、風通しのよくなった最終ラインで寿人さんが勝負、その脇を猛スピードで駆け抜けたドグちゃんに通って勝負あり。見事な先制点を挙げます。


みんな足を取られていた芝でバランスを崩さずトップスピードで駆け抜けて冷静にゴール左隅に流し込むドグちゃんのフィジカル、実は半端ないですね。。重馬場で伸びるドウグラス。。


もう11ゴールとか、助っ人としてはウェズレイさん以来ですって奥さん。まあ、完全にレジェンド助っ人じゃないの!だって残りはウェズレイ、コリカ、ハシェック、ノジュンユン、チェルニー、とかいうぶっこわれた人たちしかいないんですもの。どうぶっ壊れているかですって?あらやだ、あーたあれ見てないの?1000ゴールDVDよ!見てないなら早く買いなさい!(マーケティング)







◆青山敏弘ここにあり



話をもどすと、「トランジションゲーム」を勝利に導いた人こそ、「切り替えの鬼」こと(流行ってない)、青山敏弘その人でありました。

前線にボトムチェンジを追いかけるシャドウあればこれを追いかけ、後方に楔のパスが入ればこれを助け。縦横無尽に走っていました。そしてトランジションの優位に立つや否や、相手の態勢が未だに守備に切り替えられていない数秒の時間で一気にゴールを狙う。


ゴールシーンを見なおしてみますと、4つのゴールすべてがこの「切り替えの鬼」の作り上げたオープンな展開からのものでした。おそるべし、青山敏弘。見たかハリルめ!(アッサーノとミズ様のついででいいから見て!w)








◆野津田岳人、疾風怒濤



もうひとり特筆しておきたいのが、前節「地味に効いているということ自体が最大の讃辞」と触れた野津田岳人。今節は「派手に効いて」いました。マンツーマン対決やったからかな。


守備の良さ、運動量とプレッシャーの速さと角度やタイミングといった質の良さ、もそのままに、マンマークをかいくぐっての中央での受けはたき、そしてカウンターでのスプリントと堂々と前線のゲームメイクを引っ張っておられました。つい一か月くらい前には「いつになったら伸びてくるんだ…」っていってた気がするんですが…いやはや心強い。


ネルシーニョ監督のコメントを見るに神戸のDFは「地獄の果てまでついて行け」指令を飛ばしていたようですが、前半については、前線から引いてくる動きに対しては構えて見ていて、それが切り替え時にあっさりとシュートまで走られる要因になっていたように思います。後半になってからは改善していて、アッサーノで二匹目のドジョウ、というのはなかなかいかなかったのは少し残念。







◆ナビスコカップの勇士再び



今まで出場機会のなかった選手にとっては、この2ndステージの立ち上がりは、連戦でのターンオーバーや負傷離脱の穴埋めによってチャンスが生まれている、という情勢なわけで、そのチャンスを得た選手たちがみなチームの求めるプレーに自分の自信の持っている部分をうまくアジャストできている(まるっとまとめてフィットするとかよんでるんですけど)、というのがこの快走劇の要因でしょう。



前線の絶対的な調整役であった柴崎晃誠先生の代わりにチームをけん引するに至った野津田岳人さん、後方司令塔の塩谷の兄貴に勝るとも劣らないスケール感を見せている大魔神佐々木、ミカ様の連戦回避という役目を越えてサイドのスペース管理において攻守に非凡さを見せる清水航平さん、そして、彼ら「交代枠第一陣」の繰り上げによって第二の大魔神としてバイタルに鍵をかける丸谷拓也さんやアジリティの高さを見せつけた茶島雄介先生…



ちょっと名前をあげるだけでも骨だなというくらいの「戦力」が出てきています。シーズン当初は首をひねった「2チーム分の戦力がある」という今季の謳い文句に、もはやクレームはありますまい。その節は本当に申し訳ありませんでした…w








◆ヘッドライト・テールライト―伝説と生を共にする歓びよ(心の俳句)




最後に佐藤寿人さんの12年連続2けた得点達成につきまして一言祝辞をのべしてもらいまして、中断前最後のゲームの感想記事の結びに代えさせていただきたいと思います…












いや、寿人さんのことは広島のことをちょっとでも知ってる人なら百パー語るし、だれも忘れはしないけども。


佐藤寿人という伝説を目の当たりにできる、そんな大それた、身に余る光栄を受けてしまっているので何かに刻み付けずにはいられない。本当にありがとう。芸術家が傑作を残すのは「天啓」だという話がよくありますが、佐藤寿人さんのゴールとその哲学も、何か見る人を「語らせたがり」にしてしまうような、そんな宗教性すら感じるところです。


12年連続2桁得点を決めた試合でアシストの方が多いっていうところが自分としては誇らしい。相次ぐ負傷にも起用法をめぐる葛藤にも曲げることなく、「ゴールのロジカルモンスター」は「味方を活かし味方に活かされる」真理の道を只管に進み続ける。誰も踏み入れたことのない道へさえ、自分の信じるままに。…みたいなかんじでCV.田口トモロヲでお送りしております。



もう「プロジェクトX」なくなっちゃったけど、佐藤寿人さんの「プロフェッショナル」、制作待ってます。この動画探したせいで自分の中のプロジェクトX熱が再燃してしまった…w









◆ワイ将、東アジア杯を高みの見物



そういうわけでとても安らかな気持ちで東アジアカップを迎えられます。アッサーノ、どれだけやれるか。ミズは悲願の定着なるか。


ここ最近の水本さんプレゼンツなビルドアップの牽引は、これまでもたまーにあったけど偶発性が否めなくて、これが毎試合出てくれば結構新境地だと思うのだけど。千葉ちゃんアンカーも見たいんだけどね。広島で試すにはリベロが代わりいないから代表で無責任に見たいw


初戦のメンバーが結構楽しみです。その前にJ2やなでしこもあるよ。今回のオフもあっという間に過ぎそうだ…


居残り組はその間にこそこそっとラストスパートに向けて力をためてくれましょう。




いざ、再びのつかの間の休息へ、




ではでは。