本堂に入って 驚く。


下調べをしていたので なるほどーなのですが


ここでも 「すごいな」とひとりごちる私。


江戸・享保の頃、安産と子授けのお地蔵さまを4年7か月に及ぶ托鉢の末、


造像された多くのひとの信仰を集めている子安延命地蔵さま。


非常に現代的に言ってしまえば ユニークでデフォルメされたお地蔵様が愛らしい。



お堂の中は当然、撮影禁止。





お地蔵様にご挨拶をして さて 部屋の奥、山手よりの廊下から階段をあがります。




そして・・・・。






学校の体育館のドアのような無粋な鉄の扉。


観音堂の入口です。



重い赤色の扉を開けると、中にも張り紙。


「扉を閉めて、参拝ください」 外気や湿気や紫外線から仏を守るためです。


中は 狭い。


ですが・・・・・・  御仏はお背が高くとんでもなく・・・・ 近くにおいででした。


どきどきが止まらない。


私ひとりでいいんですか? 


やっとお目にかかれたと これは心のなかでつぶやき 坐する。


鐘を小さく小さく打ち・・・ と言っても その和音は鳴りやまないかと思うくらい


堂に流れ、身の周りを囲み 山の風に乗る。


目を閉じ 痛む右足をかばって正坐のまま合掌。


祈ることもなく 頼むこともなく 願うこともない。


ただ、ここにおれるのが 嬉しくて 涙が出た。


鐘の音が止み、目を上げて拝むと


ゆらり。。。。。。。 と 動いた気がした。



その右手 その裾の垂れ、その全身が ゆらりと一歩ガラスを通りぬけて(観音さまはガラスの中)


近づかれたような気がした。



「ありがとうございました」と これはきちんと声に出して 頭を下げ


重い鉄の扉を開けて 外へ。



来た階段を下る。
























受付にて 寄付一口だけですが と 千円札をまた はにかみ女史に差し出す。


「お名前と住所をこちらに・・・」


「完成のときに、ご連絡をいたしますが・・・いつになるやら」と小声がもっと小さい。



聖林寺に参られましたら 皆様 ご寄附をお願いいたします(__)



仏様が体育館にいらっしゃるのが なんとも・・・・あせる



「国宝・十一面観音菩薩」760年頃、東大寺で作られる(とされている)


我が国の国宝第一号。


明治20年、フェノロサが この秘仏を絶賛したことは特に有名。


ホームページより 画像をお借りしました<m(__)m>








あの山寺に 観音さまが今も静かに立っていらっしゃると思うと


そして そのそばで坐した時間を思うと 


胸に光がともったように 静かに強くなれるのです。



また、訪れます。



お寺の周囲はお花がいっぱい。緑も 風も 鳥もセミも すべていきいきとして


でも 静かでした。



立ち枯れた百合。




これからのひまわり。 


たくさん!!!












気がつけば、お腹の痛みは消えていました。



ですが、足の痛みがぶり返してしまい、現在 再びのギブス生活です泣


調子に乗って 急こう配を歩き過ぎましたね汗






奈良が 好きや。