Linn Klimax DSのセッティングの見直しをあらためてやってみました。DSのアップグレード後のこれまでの調整については過去2回のブログに記載しています。今回はその続きになります。過去のブログを読んでいないと、ここからの話がわかりずらいと思います。

 

アナログプレーヤーも含めて音決めを考えています。前回までまだ試していなくやってみるかなと思う調整にはDSからパワーアンプに直結すること、プリメインアンプのOctave V70SEのセッティングでスーパーブラックボックス(強化電源)を使いバイアス設定をメーカー推奨の値にしてみること。それに合わせてRCAケーブルを見直すことでした。他にもアンプやDSの電源ケーブル、SPケーブル、LANケーブルの見直し、部屋をいじる、真空管を変えるなどもできますが、きりがないのでそこは今回はやりません。

 

まずは手始めにアンプでスーパーブラックボックスを使い、真空管のバイアス値をメーカー推奨値セッティングから試聴しました。アナログはスーパーブラックボックスとの相性が良いことはわかっていますので、バイアスを浅くしても良い音がでてきました。全然問題ありません。満足できる音がでてきました。続いてDSの音ですが印象としては高解像、骨太、筋肉質、パワフル、弾力という印象が浮かびました。フォーカスも合っています。いろいろな曲で試聴をくりかえしベルデン8412からBJ LM-RHにスイッチしてみることに。改めて感じたのはBJのケーブルの低音の解像度は凄まじいです。ベースラインがくっきりと更に浮かび上がってきます。エッジの効いたキレも感じさせる音です。プログレッシブデュオというチェロとコントラバスのアルバムがありますが、ハーモニー、それぞれの楽器の質感、音の深みなどが過去に聴いたことがないほど出ていました。BJにして左右のスピーカーの一体感も素晴らしいです。全体のフォーカスも問題ありません。そして以前のDSより更に解像度ある肉厚で迫力もあり、細かいニュアンスも出る再生が可能となりました。空間表現というか音の分離感も確実にレベルアップしております。

 

あー、めでたしめでたしと思いたいところですが、この数日間聴いているとこれが私の求めている音なのかなと疑問もあります。あまりに凄すぎるというか時折リラックスできる音ではないのかなとも感じています。音量を最低域にしても全く音痩せはなく再生バランスが崩れないほどくっきりとした再生を実現していますが、音量を上げていくと大迫力というか、私の部屋では持て余すほどのものに感じられます。恐らく30畳以上ほどの広さを要求してくる気がします。リスニングポイントが部屋の都合でニアフィールドよりなので余計にそう感じると思います。サウンドステージが大きくて近くで聴きすぎかなと。もう少し下がりたいのですが仕事机があってこればかりはどうしようもありません。全体的に高解像度で特に低域の音がくっきりしてて良いのですが、輪郭が張っていて耳障りとの境目にいると感じる曲もあるのも事実です。小さめの常識的な音量で聴く音は本当に素晴らしく、最近毎週ジャズの生演奏を聴いて思う生音とは似て非なるものですが、録音された音をよく復元できていると言えると思います。

 

音量を上げた時、もう少しリラックスして聴ける音が出ないかなと思っています。強化電源をコンデンサ容量の低いブラックボックスにするとそちらの方向にいくらか持っていけますが、コントラバスの表現力が一歩後退したりとかアナログの音が今一歩となったりとトレードオフが出てくるので難しいところです。ベルデン8412を使えば低域の嫌に感じるところは取れますが、比べると他に少し物足りなさが出てくるといった感じです。BJの音を聴かなければベルデンで全然良いのですがね。

 

また時間があるときにパワーアンプ直結にして試してみたいと思います。