LINN KLIMAX DS3のORGANIK DACとUTOPIK POWER SUPPLYへの換装が3月7日に完了しました。筐体とディスプレイを残して中身を全取換えです。機器の慣らしを1週間ぐらい1日数時間行い、音のチェックを行いました。音の解像度や厚み、空間スケールがさらに上がり、今までを超えれるポテンシャルを感じるものの今のセッティングのままだとどうも音が力強すぎて(濃すぎてとも言えます)少し暴れているような印象になりました。音のフォーカスもいま一つ合っていません。そこで少し音を緩めるというかすっきりさせる方向に持っていく必要がありました。このように抑えていくような方向の調整は初めてのことです。

 

まずは、簡単なところからでプレーヤーとプリメイン間のケーブルを交換してみることにしました。手持ちの中から6種類ほど入れ替えて試聴を繰り返しました。意外なことにベルデン88760でフォーカスが合ってきました。でもまだ何かが違う印象でした。

 

次に試そうと思ったのがOCTAVEアンプオプションのスーパーブラックボックス(電源強化機器)です。ブラックボックスは2種類あって小型のものもしばらく使っておりませんでしたが保管しておいてたのでそちらにスイッチしました。メーカーHPによると違いは整流後のコンデンサ容量が4倍か10倍かの違いです。これでまた音が落ち着いてきました。しかし、あともう一歩何かが合っていない感じがしました。少しまだ何かで音が荒れている気がしました。

 

音をすっきりさせる方法は他にアンプのバイアス調整機能を使ってバイアス値をEL34真空管のメーカー推奨値に戻すことです。今まではメーカー推奨値(緑と黄色のLED点灯)より少し深くしてドーピングした状態(緑のみ点灯)で使用しておりました。こちらの結果はおとなしくなりすぎてしまい躍動感が後退してしまうので緑のままにすることにしました。

 

それ以外で簡単に見直せるのはあとは電源ケーブルだけなので、今回はオヤイデの真鍮プラグの電源ケーブルが合っていないのかなと推測し基本に立ち返ってメーカー付属のものに戻してみることにしました。これはすっきりしてフォーカスもぴったりですしほぼ満足のいく良い音がでてきました。

 

この時点で電源ケーブルの影響が一番大きいかなと思い、SUPER BLACK BOXにもう一度戻してみましたが、こちらの影響も大きくこの2つが暴れる音の原因となっていたようです。

 

今回の調整はRCAケーブルの影響ではないとはっきりわかったので、あとは仕上げで自分好みの味付けにどうしようかなと、またRCAケーブルをいくつか引っ張て来て試聴繰り返しました。最近のお気に入りのBJのML、過去に使っていて良かったモガミ2534、ベルデン8412あたりでどうかなと試したところ、8412が一番私の好みだったのでこれで落ち着くこととしました。フォーカスを保ちつつもう少し濃厚な方向へ戻していく味付けです。

 

調整してシステム全体の組み合わせから出てくる音ですが、送り出しの情報量はかなり上がっておりますし、澄んですっきりとした滑らかな感触になりました。もちろん必要な力強さや熱いグルーヴ感も持ち合わせております。とても抜けが良い音です。大好きなアコースティックギターの音も立って聴こえます。空間表現も確実に進化しております。真ん中で歌う録音のボーカルは生々しくとても気持ちが良いです。

 

これでしばらく様子見します。