ミーン・ガールズ/Mean Girls (2004)

ミーン・ガールズ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]/リンジー・ローハン,レイチェル・マクアダムス,ティム・メドウス


セルロイド・クローゼット」のレヴューを書いていて思い出しました。私に取っては、ゲイじゃなかったら絶対観なかった映画と言えば、この作品、リンジー・ローハン主演の「ミーン・ガールズ」w

先に断っておきますが、リンジーがサマンサ・ロンソン(サム)とメディアで噂されるようになる前は、ブリちゃん、パリスと並ぶ、お騒がせセレブの代表格という認識しかなかったので、タイムラインは詳しくありません。だから、間違っていたらごめんなさい。昨今、セレブが女同士でいちゃついてるのはデフォルト状態なので、今思えば、リンジー、女とのキス写真撮られすぎ!って思うんですけ、恥ずかしながら、全然ゲイダー働いていませんでしたw 2007年4月頃、元パブリシストでゲイのゴシップブロガーのJonathan Jaxsonが実はリンジーはサマンサとレズビアン関係にあるとブログで暴露。しかし、Jonathan Jaxsonですからね、信憑性なんてほとんどないと思ったら、サマンサの双子のシャーロットの日本のイベントに何故かリンジーも付いてきていて、その写真にどうも、こう性的なテンションがwww

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↑これなら、単に発情期のリンジーがDJの横で踊ってるだけにも見えるけど・・・

les films-lindsay sam japan

↑これはちょっと、リンジーがサムをマーキングしてるような気も・・・w

今思えば、この頃はもうつき合ってたんでしょうねぇ、、、(遠い目) それでもこの頃は、(本当は違うのだろうけど)ビアンカップルに見えるので勝手に楽しんでおこうって感じだったんですよね。そうこうしていたら、早速リンジーがゴシップ界では有名(?)なDUIクラッシュ事件を起こすんですが、どうやらサマンサとの痴話喧嘩が影響している様子で、一部始終とまではいかないものの、断片的なパパラッチの映像から判断妄想するに、この二人絶対やってるな、と確信に至りましたw いくらリンジーが常にハイだとしても、どう考えても友達とはあんな喧嘩せんやろwwww それでも現実的な予想としては、二人はつきあっているのか、リンジーはゲイなのかって議論が延々に続き、なかなか証拠が出ないまま、噂自体が立ち消えになる、そう思ってました。日本ではあまり知られていませんが、テニス選手のマリア・シャラポワもカミーラ・ベルと長い間噂されていましたが、決定的な証拠はついに出ず、結局シャラポワが結婚した事で噂も立ち消えになったようです。いくらMySpaceでのサムとの妙に生々しいやりとりがリークされていても、真偽は分からないんですよね、最終的には。しかしリンジーは違いました。結局1年ぐらいが過ぎた頃ぐらいからは加速度的に二人はツーショット写真を撮られる機会が増え、リンジーのパブリシストも色々と大変だったんでしょうねw ゴシップ誌によれば、ハリウッドサークルのほぼ全ての人と関係を持った事があるとされているリンジーですが、サムとは本気度が違うな、もしリンジーがゲイなら若い時から周囲からの期待があって大変だっただろうなと同情までしていたところ、2008年5月23日にカンヌのヨット上に手をつないで現れたかと思えば、ついにキス写真まで撮られました。正直これにはΣ(゚д゚;)!!!!!って感じで、エレン・ディジェネレスのTimes誌でのYep I'm gayがレズビアン史の一つの時代の幕開けなら、Rohanのこのキスで新たな時代が来た、そんな気がした程でした。

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↑これが問題のキス写真wwww この時、リンジーは若干21歳。ディズニー映画出身で、前年にはMaxim(男性誌)のホットリストNo.1に選ばれてたぐらいだから、一昔前では考えられなかった現場写真ですね。

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↑そして堂々と手をつないでヨットを降りてくる二人。これまではツーショットといっても、ボディタッチはほぼなかったんですけど、カンヌで何があったんですかね? なにはともあれ、幸せそうですがw

で、一時期が婚約したとかいう噂も出たりしましたが、この写真の約1年後に破局。つきあっている時から、昼ドラ並みのアップダウンがありましたが、別れてからも結構話題には事欠かない二人w 結局、いつ頃から関係があったのかは、本人達にしか分からないと思いますが、最初に出会ったのは二人の事が噂されだす二年程前の2005年の8月だと言われています。

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↑これが初めて会った日とされる二人。初々しいけど、この日すでに何かあってもおかしくない雰囲気w

そして随分話が逸れましたが、「ミーン・ガールズ」のサウンドトラックにはSamantha Ronsonの「Built This Way」が入ってるんですね。劇中に三回ぐらい流れるんですが、最後の一回はリンジーが演じる主人公が、「私この曲知ってる」、みたいなことを言うセリフもあるという、どこまでもしょうもない事実のためにこの映画を観てしまいましたw 映画は2004年公開なので、当時は面識がなかったと思われます。映画自体は、"THE chik flick"という感じで、批評をダラダラするような映画ではないので省きますが、Tina Feyが脚本を書いているのは特筆に値しますね。彼女自身は優秀なコメディアンでストレートなんですが、クィアーコミュニティへの理解度が半端ないんですよw エレン・ディジェネレスの番組に妊娠中に出た時、産まれてくる子供の性別を聞かれたティナは、「まだ分からない」と。 そして、「産まれてからのお楽しみだね」と返された後、「いや、プロムに何着ていくか見てからでないと分からないわw」と答えたんですよw 笑えると同時に、理解度が高くないと出てこない発言ですよね。Chelsea HandlerもコメディアンヌでLGBTへの理解度が高いと思いますが、Tinaはこう上品なんですね。このあたりが、AfterEllenのホットリスト上位常連になる所以だと思います。ちなみに、”too gay to function"はリンジーを語る上でよく出てくるフレーズですが、これは「ミーン・ガールズ」に出てくるセリフです。

さらに脱線しますが、つきあう前に、出演とサウンドトラックという組み合わせの共演を果たしていたというケースは今話題(?)のkate moennigとholly mirandaもなんですよ。「Lの世界」でシーズン2のエピソード9の最後の方にホリーのバンド”The Jealous Girlfriends”のlay aroundが流れます。やっぱり注目度が高いようでこのブログにも「ケイト 結婚」とかの検索ワードで随分来ているので、知っている事を一応書いておきます。

ゲイゲイしいシェーンことケイト・メーニッヒですが、ご存知の通り、セクシャリティについてはプライバシーを理由に明らかにしていません。実はストレートなんじゃないかとか、怪奇な情報が流れた事もありますが、まぁ素直に考えれば、ゲイですよね、多分w 誰々とつきあっている、という噂も良く流れるんですが、どれも決定的とは言えないものばかり。でも、このホリーが今現在の彼女であることは、twitter上の半公開いちゃつきでついに決定的になったので、彼女が少なくとも女もいけることは確定したってことでいいんじゃないでしょうか。ホリー・ミランダはカム済みのミュージシャンなので、それが影響しているのかもしれませんが、ホリーとつきあってからケイトも随分ガードが下がったような気がします。なんかケイトにしては、今回の関係は順調だそうで、結婚の噂も確かに全く信憑性がないわけではないんですが、確定情報ってわけでは決してないんですよ。話を総合すると、the L chatという悪名高いレズビアンサイトがあるんですがw、そこにホリーと友達の友達と名乗る人が2010年の8月27日に婚約したとリークしたんです。友達の友達にはアルカイダもいるわけでw、裏付けが欲しいところですよね。で、裏付けとしてあがってきた情報は、Facebookにアップされた、Guns N' RosesのNovember RainのPV。教会での結婚式がテーマの映像です。それから、タトゥーにも指輪にも見える、つまりよく見えてないけど、なんかお揃いかもしれないものが映った写真。今のところ証拠はこれだけだそうです。でも、結婚したって断定したブログもあるようで広まったようですね。さらに詳しく知りたい方は、the L chatで何百ページ分を読みあされば多分もっと詳しい事が書いてあると思いますw

ちなみに、ケイトとホリーの繋がりですが、アリスがチャートを始めたくなったのも分かる気がしますw

ケイトから始まって・・・
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「Lの世界」で共演のLeisha Hailey

les films-leisha
LeishaのUh Huh HerのバンドメイトのCamilla Grey

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Camillaの元カノのClea Duvall

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Cleaの友達のMelanie Lynskey(「Go!Go!チアーズ」に出演したのはクレア繋がりで「Lの世界」にも出演)


les films-melanie
Melanie Lynskeyの親友でテレビシリーズ「BONES」の主人公のEmily Deschanel



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Emilyのボストン大学時代の学友でコメディアンのLiz Feldman


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そしてLizのVlog: This Just OutのサイドキックでプロデューサーでもあるRaimy Rosenduft

les films-holly
そのRaimyのニューヨークの親友Holly Miranda

まぁ、実際、みんな仲良さそうなので、誰と誰が先に知り合ったのか分からないんですが、この人達の共通点は全員Lizのvlog: This Just Outに出演していること。

This Just OutはかつでAfter Ellenで週一回アップされていたVlogですが、第一回のゲストがケイトなんですね。今は、日本では断片的にYou Tubeでアップされている箇所しか見れないかもしれませんが、ケイトとホリーの繋がりはThis Just Outに違いないはず。何かとこの友達サークルは話題に上るので、レズビアンゴシップを極めたい方はもう一度This Just Outを復習くださいw
セルロイド・クローゼット/The Celluloid Closet (1995)

セルロイド・クローゼット [DVD]


一言で表せば、観賞後「いや~、映画って本当にいいものですねえ」(水野晴郎風)となったドキュメンタリーですw

日本語でも、セクシャリティーを公にするときカムアウト(come out)するという表現を使いますが、どこから”出てくる(out)”のかというと”クローゼット”なわけです。セクシャリティを公にしていない同性愛者はa closeted gayと言う表現を使いますし、ある人のセクシャリティが公然の秘密状態の時は、in the glass closet (ガラスのクローゼット)、つまりクローゼットの中にいるけど、中にいる事が外からも丸見えであるという隠喩がよく使われます。だから、タイトルの「セルロイド・クローゼット」はダブルミーニングがあって、歴代のフィルムが納められているクローゼットと言う意味と、映画の中の登場人物、あるいは映画そのものが、セクシャルマイノリティを正面を切って扱ってこなかった、つまり(ガラスならぬセルロイドの)クローゼットの中にいたということを指す意味があるわけです。

ともなれば、内容は自然と想像出来ると思いますが、ハリウッドが 、どのようにゲイやレズビアンを扱ってきたのかということを、年代順に考証を重ねて行くオーソドックスなスタイルのドキュメンタリーです。インタビュー映像お決まりのカメラ角度でコメンテーターが出てきた時は、大丈夫かなと心配になったんですけど杞憂に終わりました。基本的にドキュメンタリーって、社会的問題があって、それを照らし出すという意義があるので、無駄に扇情的で、エゴむき出しの俗悪なものになりがちなんですが、そうではない。淡々としていて、でもホモフォビアに反映されたハリウッドのクィアに対する姿勢に迎合しているわけでもないのに、同時に映画への愛情があふれてる、そんな作品です。ハリウッドの誰かのセクシャリティーをばらしまくる、そんな展開も考えられたと思いますが、残念ながら(?)その手のものではありませんw

”映画史上100年の間、同性愛はごく稀にしか描かれる事がなかった。そして同性愛が描かれる時はいつも決まって、嘲笑の対象、同情される対象、あるいは恐れる対象という扱いであった。”というナレーションで始まる冒頭。これこそ、この映画の基幹ステートメントです。他にも、映画の中の同性愛者は基本的に死ぬ: 今でこそ良く目にする言説で、ゲイコミュニティの間では常識化されているので、目新しさはもはやないかもしれないけど、最初に活字化した人はやはり心に留めておくべきである。「セルロイド・クローゼット」はVito Russoの同名原作、講義を元にしたもので、どの主張が彼の”オリジナル”かまでは確認出来ないけど、この映画を観れば、いかに彼の作品が今のクィア映画史の雛形を作ったかが分かる。男性のゲイとレズビアンのメディアでの扱いの差にも触れています。レズビアン映画史としては画期的な「GO Fish」が1994年なので、95年前後というのは本当に”何か”が加速度的に動き出そうとしていた、そんな時代だったんだなと思います。もちろんそれは、Russoの要な人達がゲイやレズビアンのメディアでの公正な扱いに尽力してきたからですね。

結構、絶賛していますが、映画が好きであること、そしてゲイであること、この二つがこの作品を楽しむ十分条件かなと思います。本当は必要条件だって良いたいところなんですけどね。ウッディ・アレンの作品はユダヤ系ニューヨーカーにしか分からないってのと同じかな。全世界の人が彼の作品を楽しんでいるけど、それでも分かった風な口をきいて、「あれはユダヤ系ニューヨーカーにしか本当は分からないんだよ!」って言うのが楽しいw 

wikipediaの該当ページにセルロイド・クローゼットで扱われる映画作品のリストが載っています。100本以上の作品が羅列されています。ただ、ほとんどの作品は一瞬登場するだけで、例えば、以前紹介した「GO Fish」もリスト入りしていますが、最後の方に新しいゲイ・レズビアン映画の一つとして、一瞬映像が映る程度です。全リストがあまりに膨大なので、比較的、多くの時間が割かれている37本を以下に紹介します。

チャップリンの舞台裏 (1916)
モロッコ (1930)
クリスチナ女王 (1933)
女ドラキュラ (1936)
レベッカ (1940)
マルタの鷹 (1941)
ロープ (1948)
女囚の掟 (1950)
情熱の狂想曲 (1950)
お茶と同情 (1956)
理由なき反抗 (1955)
ベン・ハー (1959)
紳士は金髪がお好き (1953)
夜を楽しく (1959)
お熱いのがお好き (1959)
スパルタカス (1960)
熱いトタン屋根の猫 (1958)
去年の夏 突然に (1959)
犠牲者 (1961)
噂の二人 (1961)
野望の系列 (1962)
荒野を歩け (1962)
刑事 (1968)
女狐 (1967)
真夜中のパーティ (1970)
キャバレー (1972)
カー・ウォッシュ (1976)
バニシング・ポイント (1970)
クルージング (1980)
メーキング・ラブ (1982)
日曜日は別れの時 (1971)
テルマ&ルイーズ (1991)
明日に向って撃て! (1969)
ハンガー (1983)
フライド・グリーン・トマト (1991)
フィラデルフィア (1993)

少なくとも、この中から数本は観た、あるいは見聞きした作品がないと映画史の授業を聞いてるかの気分にないので(あ、それが好きな人は良いですけどw)、参考にして欲しいなと思います。「理由なき反抗」や「ベン・ハー」に関しては、そんな設定があったのか!と、驚かされました。 「セルロイド・クローゼット」を楽しむなら、扱われてる作品を観てからの方が良いと思うけど、「セルロイド・クローゼット」を観てから、それらの作品を観ると、違った見方が加わって面白いかも。「セルロイド・クローゼット」をより楽しむべきか、これら37本の映画をより楽しむか、悩みどころですw

「ある朝目覚めたら、ストレートになってたらどうする?」って聞かれた事があるんですけどw、その時考えたのが、何が一番惜しいって、ゲイだからこそ感じた事、ゲイだからこそ親しんできた映画を含む文化を忘れてしまう気がしたことでした。「セルロイド・クローゼット」には研ぎすまされたゲイダーでクィア映画の暗黒時代に些細なクィア的瞬間を見いだしてきたコメンテーターが出てきます。彼らのヲタク的コメントを聞いていると、それらがネガティブな描かれ方だったとしても、何十年も前から何か我らが忘れられていなかったような、そしてここまでレズビアンがメディアにあふれていなかった頃、心なし程度のメディアのレズビアン的要素に釘付けになっていたことを思い出して懐かしい気持ちになりましたw

10年後ぐらいに後出しじゃんけんと言われるのもなんなので、記録しときますが、もうそろそろしたらクローゼット時代を懐かしむ風潮の映画作品が作られると大予言しときますw 果実は禁断な方が美味しい的なテーマのw その頃にはゲイ映画史もまったく新しい時代に突入していることを願いたいですね。
*Amebaから不適切な箇所を含んでいると消されたので、若干修正して再アップ。今回はどうかな。。。

Better Than Chocolate/:ホットチョコレート(1999)

Better Than Chocolate [DVD] [Import]/Wendy Crewson,Karyn Dwyer,Christina Cox



おそらくチョコレートよりも甘い・良い恋愛ということで、原題が付けられたんでしょうが、日本語タイトルだとチョコの方が主題みたいですねw 日本語タイトルにたいする批判は多いですが、この映画に関しても作品をちゃんと見た上でタイトルを決めているのか疑問ですね。第9回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭にて上映されたそうで、ここのスタッフですかね?タイトル決めたのは。日本語字幕付きのDVD化は調べた限りされてなさそうです。

さて、「ホットチョコレート」はカナダはバンクーバーが舞台のビアン映画です。1999年の映画ですが、英語圏では未だにレズビアン映画として一定の認知度がある作品です。カナダは今のところ、移住条件無しで同姓婚を認める唯一の国で、セクシャルマイノリティーへの寛容度も高い国ですが、1999年は同姓婚が法的に認められる数年前の話。

「Lの世界」で毎週、ビアンやビアンを取り巻く人たちのドラマが毎週放映されるようになった昨今の目線で捉えれば、この程度の作品が与える衝撃度は無いに等しいでしょうが、当時としては、セクシャルマイノリティーを扱いながらも、有りがちだった悲劇的トーン一転、いわゆる「ラブコメ」というジャンルに収め、できるだけ等身大の若者を扱おうという意図が伺えます。「GO Fish」に比べれば、一般的なエンターテイメント形式に則してるので、鑑賞のハードルは低いはず。

主人公マギーとキムとの恋、カムアウト、差別、そして偏見を通して、マギーの家族がクィアコミュニティを受容するまでが基本的なストーリーラインです。

マギーとキムの恋愛については特にコメントもないので、サイドストーリーに関して少々触れさせてください。ストーリーの脇を固める一人にMtFビアンという”マイノリティーの中のマイノリティ”を配役したことは、クィアコミュニティの中の様々な人を描こうとした姿勢の表れでしょうから、評価できます。しかし、そのそのMtFビアンのジュディだけがこの物語の世界の不幸を背負ったかのような悲劇的な描き方は不必要だったと思います。もし。ハッピーエンドで終わるストレートのラブコメ中で悪役でもないゲイの脇役だけ不幸だったら前時代的と烙印を押されるのと同じです。主人公マギーも、ストレート(多分)男性からのセクハラ、母へのカムアウト、検閲機関との闘い等、ゲイであるからこその困難が描かれていますが、危機一髪で助かったり、一転突破で解決するエネルギー、そして困難も笑いにしてしまう、そんな演出がなされています。この映画はそういう映画なのだから、ジュディのストーリーラインだってそういう演出で良かったはず。

もう一つ、特筆すべきは、ビアンコミュニティなどっぷり浸かっている(ように見える)バイセクシャル女性のカーラと、ジュディのストレートの弟との関係。良い感じになって、さぁストレートのお決まりのシーンが始まると思いきや、カーラはある大人のおもちゃを持ち出して、彼女も彼に挿入するんですねw ちなみに野外なので、そんなもん持ち歩いてるのか!というつっこみとともに、ちょっと意表をつかれた展開でした。ストレートのセックスでも色んな形態があるので、こんな人達もそりゃいるだろうとは思うのですが、お決まりの展開続きで予測していなかったので良い意味で裏切られました。ストレートのセックスなんて書きましたが、正確には男女間のセックスと書くべきで、一般に”普通”とされる男女間のセックスも多種多様なわけです。ゲイと聞くとすぐにどんな性行為をしてるんだ?とまだまだなったりしますが、ストレートにだって本来同じ事が言えます。つまり、逆説的ですが、レズビアン=ディルド、あるいはゲイ=Aセックスという短絡的な等式はさっさと廃棄して、ストレートの皆さんも試してみれば?とでも言わんばかりの制作者のメッセージがGAY(快活)なシーンでした。

今でも親しまれているのは、政治的背景に依らないラブコメ要素が強いためでしょうが、ゲイ映画ではなく純粋にラブコメカテゴリーで評価すると厳しいものがあります。これでもかと言わんばかりの全体的にダサめのテイストは、こっちが見てて気恥ずかしくなりましたw
広いロフトスペースに”ひょんなことw”から引っ越しをする件、バイクで夜景のきれいな倉庫街へデートなどなど。キャラクターも含めて紋切り型もほんといいとこですw 個人的にはマギー役の演技が微妙だと感じたのと、頑張った感があるカメラワークも、あぁこのボディペイントシーンのためにキムさんが画家設定なのね、と醒めるシーンも多かったです。ボディペイントとビアンセックスって概念的に相性はいいと思いますけど、映画の流れからは浮いてましたね。そのシーンだけ観た方が楽しめるかも?w

ただ全体的に軽いことと、典型的ハッピーエンドで見終わった後まで、イライラするようなことはなかったです。もう一つ、ビアンのラブコメ定番と言えば、2005年のイギリス映画「四角い恋愛関係」。こちらは、もっとラブコメ要素が強いですが、フェムのビアンと性的指向不明のフェム二人の恋のお話です。こちらの映画に比べれば、「ホットチョコレート」は古風にすら感じるのですが、このクラッシーな感じが魅力なのかもしれません。キムさんはソフトブッチって感じで、他の映画でも意外といそうでいないタイプな気がします。マギーのタイプ他にはもうちょっと良いのがいそうなのでw、キムさんがタイプ!という方にはお薦めです。

ちなみに「Lの世界」にもちょい役で出演した、Ann-Marie MacDonald (カナダのビアン作家) も出演しています。

キムとマギー↓
les films-Kim & Maggie





Go!Go!チアーズ/But I'm a Cheerleader (1999)

Go!Go!チアーズ [DVD]/ナターシャ・リオン,クレア・デュバル,キップ・パルデュー



「Go!Go!チアーズ」とまたネーミングセンスゼロかつクリエーターの意図無視の邦題ですねw この邦題を知って、キルスティン・ダンティスト主演のチアーズ!という映画を思い出しました。なぜ私がこんな映画を観たのか覚えてないですが、日本でのdvdリリースは「Go!Go!チアーズ」と一ヶ月違いなので、間違えて買ってしまう人を狙った戦略だったんですかね?w

原題はBut I'm a Cheerleader。主人公メーガンはチアリーディングが本当に好きな女子高生。アメリカの高校ではステレオタイプとして、男子はフットボール部、女子はチアリーディング部が花形です。体が激しくぶつかりあう”男らしい”スポーツと、パンツが見えそうなスカートをはいて男子を応援する”女らしい”チアリーディングは同時に異性愛的世界観のひな形でもあります。そんなチアリーダーのメーガンはフットボール部の彼氏がいるのですが、家族、彼氏、友人からレズビアン疑惑をかけられ、同性愛更生施設に入れられるというストーリーです。

この作品は風刺の強いラブコメなんですが、同性愛更生施設ってどんなとこなのかなって思って間違った期待とともに観た映画です。同性愛者なり周囲の反同性愛者あるいは同性愛更生施設のリアリスティックな描写が目的ではなく、ヘテロノーマティブな社会を徹底的に皮肉った作品です。

メーガンが同性愛更生施設に送られる理由となる根拠は、フットボール部の彼とのキスに乗り気ではないとか、(レズビアン歌手の)メリッサ・エスリッジが好きだとか、ベジタリアンだからとかいう理由ですw つまり、ホモフォビアが強すぎて、逆に些細なことまで全て性的指向に繋げてしまう社会の傾向を皮肉っているわけです。

同性愛更生施設内のストーリーも全部逆説的で、そもそも性的指向を矯正するというアイディアの馬鹿らしさに焦点を当てています。特に笑えるのが矯正へのプロセスの一ステップとして、自分の人生を振り返り、同性愛者になってしまった”原因”を探して見つめ直すという箇所。日本では特にそういう傾向が強いと思うのですが、どちらかと言えば、同性愛に”理解的”な人達こそが、同性愛者は人生のなんらかのトラウマが原因で同性愛になっていると思っていること。

以前、同性愛者になる原因は四つあり、

1)自己愛が異常に強いため、自分と似た人、つまり同性を好きになる
2)同性の親、あるいは兄弟にコンプレックスがある結果(ファザコン、マザコン等)、同性を好きなる。
3)男子校、女子校や、刑務所、軍隊など、同性しか周囲にいない環境のため同性を好きになる。
4)性的虐待などの理由により異性憎悪が発生し、結果、同性が好きになる。

と説明している人を見かけましたが、これこそが異性愛中心主義の最たる理屈ですね。きっと同性愛を理解しようと悪気はないのかもしれませんが、だから余計にフラストレーションがたまります。

もし異性愛者になる原因が

1)自己愛が異常に弱いため、自分と異なる人、つまり異性を好きになる
2)異性の親、あるいは兄弟にコンプレックスがある結果(ファザコン、マザコン等)、異性を好きなる。
3)例えば、肉体労働に従事する女性や、保育士の男性など、たまたま異性しか周囲にいない環境のため異性を好きになる。
4)性的虐待などの理由により同性憎悪が発生し、結果、異性が好きになる。

だとすれば、急に説得力がなくなるのですが、そもそも、なぜ同性愛者になるのかという質問の置き方が悪い。異性愛者の方が繁殖において有利に働くのは分かりますが、個人がどのようにして異性に惹かれるのかの生理学的機構が解明されてるわけではありません。異性愛をパラダイムにして考えるから、誤謬を見抜けないんですね。さらにやっかいなことに同性愛者自身がどこかに原因があると信じ込んでしまうこと。もちろん、私は自己愛が強いから同性愛者なんだと合点するのであれば、そういうケースもあるかもしれないので良いですが、上記に身に覚えがないにも関わらず無理に原因を作りだしたとすれば、精神衛生上、有害なだけです。

主人公のメーガンは苦し紛れに、(病気だったか、失業だったか忘れたけど) 何らかの理由で父が家にいて、母が仕事に行っていた短期間があったので、それのせいでジェンダー観が混乱したせいでゲイになったと告白するはめになったのですが、このやりとりが面白かったので、異性愛絶対主義の馬鹿らしさを鑑みて、このテーマにはコメディが非常に相性がいいなとクリエーターのチョイスに納得しました。

このように基本的につっこみどころ満載でそれなりに笑える作品なのですが、批判もあります。登場人物が型にはまり過ぎている、とか、プロダクションデザインがケバいしダサいとかです。レズビアンはともかく、ゲイの方は完全にステレオタイプですね。あえてやっているのだと思いますが、レズビアンの方はもう少し幅があるので、一貫性のなさが風刺としては致命的です。プロダクションデザインですが、ゲイコミュニティは昔から、キャンプ精神があるし、ジェンダーという人工的な概念を反映する意図は分かるんですが、余りにも分かりやす過ぎて見え透いているので、そこで笑わせることには成功してないですね。でも予算からいって、どう頑張ってもB級感を拭えなかったと思うので、失敗要素も笑って楽しめば良いと思います。

ただ、最後のエンディングはどうも好かない。メーガンは矯正されるのを拒否して、恋仲になった、同じ施設の彼女と駆け落ちします。でも勘当すると親に脅されてるのにわざわざ駆け落ちしなくてもね。両親に無事に同性愛は更生したと思わせて、大学の学費払わせて、自分で自活出来るようになったら、あ、実は同性愛とか更生してないから、とかいう結末の方が皮肉が効いてて良いと思うんですよね。一応、メーガンの親のその後、娘のセクシャリティを認めるシーンも挿入されてますが、結果論だし、風刺コメディなんだからつまらないw

さて、くどくどと色々と書きましたが、「Go!Go!チアーズ」を紹介する気になったのは、主人公メーガンが同性愛更生施設で出会い恋に落ちる相手役をクレア・デュヴァルが演じているからです。そしてクレア・デュヴァルのゴシップをただシェアしたいという完全にミーハーな欲求に駆られたからですw 前回の記事で、Uh Huh Herを紹介しましたが、クレア・デュヴァルはリーシャ・ヘイリーのバンドメートである、カミラ・グレイとつきあってたんですね。ま、あくまで噂ですが、これはかなり信憑性が高いです。クレア・デュヴァルがクィアであることはレズビアンコミュニティではほぼ事実として扱われていますが、メディア向けにカムアウトはしていません。ケイト・メーニッヒみたいな状況なわけです。このデュヴァル×グレイカップルは結構好きだったんですが、どうやら別れたようで、クレア・デュヴァルには新たな噂があります。こっちの方の噂の信憑性はゼロの近いので鵜呑みにしないでくださいw ま、でもネタとしては面白い。というのも、あのエレン・ペイジとつきあっているという噂なんですね。エレン・ペイジは「JUNO/ジュノ」でアカデミー賞にノミネートされたこともある子役出身の若手女優です。あまりエレンに詳しくないのですが、レズビアンの噂が昔からあるのは知っていました。ファンならもっと細かく知ってるの思いますが、ようはこんな格好してるし、ゲイダーにひっかかるんでしょうw そう、レズビアンもセレブに関しては「Go!Go!チアーズ」のストレートと似たようなもんですw こっちは逆に願いなんですけどね。

↓エレン・ペイジ

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そしてこちらのリンク先にが、カミラ・グレイとクレア・デュバルのデート現場?が載ってます。

で、なぜクレアとエレンの噂が始まったかと言うと、二人が連れ立って、Linda Perryのコンサートに来ていたのをパパラッチされたんです。そして、Linda Perryもレズビアンで「Lの世界」でモリーを演じていたクレメンタイン・フォードとつきあっています(こちらは本人たちが認めていたはず)。

エレンとクレアのパパラッチ現場↓



新たな情報が入ればアップデートしますのでw
キッズ・オールライト/The Kids Are Alright (2010)

公式サイト




日本では先日、4月29日に封切られたので、早速観に行って来ました。どういう人達が来るのかなと期待していたら、たった五人しかおらず、日本での興行は危ういと思われますw 千秋とかわけのわからない人選チョイスで一応プロモートしてたんですけどねぇ。

「キッズ・オールライト」は同性カップル(法的に結婚しているかは不明)と、それぞれが同じ男性からの精子提供を受け産んだ二人の子供から構成される家族のストーリー。子供たちが親に無断で精子提供者である遺伝的父親に会いに行くところから、徐々に家族の歯車が狂い始める様子をライトタッチの”笑いあり涙ありスタイル”で描いています。

ミュージカルドラマ「グリー」とともに、史上最もゲイゲイしかった去年のゴールデングローブ賞を盛り上げただけに、近年のレズビアン映画の中では批評家受けは抜群に高いが、本国アメリカの大方のレズビアンにバッシングされている作品でもある。

だから、観たいとは思っていたものの、粗捜しをするような感覚で映画館へ足を運びました。その上で中立的な立場で言えば、観賞後、うん、確かに”The kids are alright”ってつぶやきたくなったので、最も伝えたいメッセージをタイトルに込めたのであれば成功したんじゃないかな。

さて、これ以降はネタばれも含めるので注意してください。今作品がレズビアンコミュニティにバッシングされたのはジュリアン・ムーア演じるジュールズが、精子ドナーのポールと関係を持つからです。ゲイ男性のhypnosis0824さんという方が映画レビューで、ゲイとしては"家族を殺された人が、スプラッター系のホラー映画を見たくないと思うような感じ"と大変興味深い指摘をされています。いや、ほんと分かるw さらにレズビアンにはバイフォビアに苦しんでる人も多いので余計に生理的に受けつけれなくなるんでしょうね。実際、この映画のあらすじを読んだ時、リベラルと言う触れ込みのストレート男性が書いた脚本かと一瞬思いました。でも、「High Art」の監督で、自身もレズビアンのリサ・チョロデンコ監督、脚本を担当しています。ちなみにニックとジュールズは、ゲイ男性のポルノが興奮剤だそうで、これもかなり非現実的だと非難されていました。意図としては、ストレート男性はレズビアンものが好きなので、それに対する皮肉なジョークなんだろうなと思ったけど、ジュールズが息子に多くのレズビアンポルノはストレート女性が演じているので嘘くさくてつまらないのと真剣に説明しだしたのが、あるあるネタのツボにはまりましたw レズビアンはゲイポルノが好きだとするのは、日本人女性が全員ボーイズラブにはまっているとするぐらい間違ってはいるかもしれないけど、ゲイポルノが好きなレズビアンもそれなりにいると思うし、ストーリー展開で重要なアイテムなので、ゲイポルノの登場は個人的には良かったと思います。

そして問題の浮気シーンw ジュールズがポールのパンツを脱がした瞬間がこの映画を通して、ジュールズのオーガズムの頂点との書き込みを鑑賞前から読んでいたので、いざそのシーンになったら、確かにwwwwwwと思って声を殺すのに必死なぐらい笑えました。

ジュールズとニックのセックスは不調に終わる描写しかなく、ポールとジュールズは何回もセックスシーンが挿入されているし、本筋とはたいして関係ない、ポールとセフレのセックスシーンも”セクシー”に描かれているので、ストレートの観客が少しの安心感を覚えるためだけに、なんでこんな映画がレズビアン映画として世に出るのか、と当然なってくるわけです。もちろん、これはマーケティングの問題だろうと、当初は監督のシーンチョイスにも同情的だったんですが、あるインタビューで、彼女が、ジュールズが男性と寝た事に非難しているのは右翼のレズビアンだけと発言して火に油そそいだものだから、同情するのやめましたw

どうしてメディアの中のレズビアンはこうも男と寝るのか?実はバイセクシャルだとして、またバイセクシャルは浮気をするというステレオタイプを拡大させるのか?ジュールズが精子ドナーと関係を持つというストーリーラインのせいで、レズビアン系のサイトは全部こんな昔から続いてる議論をするはめになったこと。それより元々、誰かと子供を持つということはその人と性的関係を持つということであったが、その法則が破られている現在、それでも性的緊張感が二人の間で残るのではないかと思うが、そんな微妙な問題には誰も目を向けなくなってしまった。浮気とか裏切りだとか使い古された話に矮小化するべきではなかったと思います。

でも、ここまで書いてつくづく思うのが、親(大人)は色々と議論の対象になっているが、子供たちは至ってまともであること。子供たちが異常に良い子に描かれてる訳でもなく、淡々とまともなんですね。日本はまだそこまでいってないと思いますが、先進国の多くは政治的関心は同性婚ではなく、同性カップルの子育てに移ってきました。それすらもう過去って感じの国もありますがw そんな情勢の中で、映画の中の大人が問題行動を起こしてくれるおかげで、鑑賞後、あぁそういえば、”The kids are alright”だったなって余韻が残った気がします。ちゃんと環境に適応している同性カップルの子供がどっかにいるんだろうなと思えたら成功でしょうね。このメッセージの伝え方はなかなか巧妙じゃないでしょうか。リアリティある家族演出がここで効いていますね。家族とは何か分からないけど、とにかく築くものというユニバーサルでポジティブなエンディングは他に落としどころがない中、下手にひねってなくて良いと思います。

後、「Lの世界」のアリス役を演じたリーシャ・ヘイリーのバンドUn Huh Herの曲が使われていますし、 長女ジョニの部屋にはUn Huh Herのポスターが貼られています。Un Huh HerはLAベースにバンドだし、ジョニがUn Huh Herのファン設定は微笑ましい。さらに、リーシャ・ヘイリーの彼女がやってるブランド、Free Cityも劇中で使用されてます。映画館の中で唯一自分だけが見つけて喜んでた気がしますがw

日本ではサウンドトラックはまだっぽいので、アルバム「夢に誘われて」がダウンロードするならいいと思います。ちなみにお気に入りはwait another dayかな。

夢に誘われて /Uh Huh Her

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