コラボレーショニスト国家の沖縄問題(3) | 保守と日傘と夏みかん

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国際政治学者のジョン・ミアシャイマー(シカゴ大学)は、「現在の日本は疑似独立国にすぎない。米軍が日本を占拠し続けているから、日本は独立した外交政策を実行する能力を持てない。
日本は潜在的には、大国として中国と安全保障政策で真剣な競争をする能力を持っている。
しかしその能力は、日本においてアメリカが強力な軍事プレゼンスを維持しているため、発揮できない仕組みになっている」と述べている。

彼は、「日米同盟による日本封じ込め構造」を明瞭に解説している。

MITの日本専門家であるジョン・ダワーも、「1951年のサンフランシスコ講和システムは、数多くの方法によって日本を封じ込めてきた体制である。この体制は日本に対する『拘束衣』として機能してきた」と述べている。

ダワーによると、「日本における米軍の駐留は、万が一日本が自立しようとした場合に備えて、日本に対するアメリカの管理を確実にするために実行されている」という。そしてダワーは、次のように指摘する。

「冷戦終結後、日本の対米従属性は軽減されたのではなく、むしろより一層深化されている。
日本の平和は、アメリカの戦争マシーンの歯車の一部になることによって達成されている。日本人はアメリカの外交政策に対して、ほぼ無制限の支持を与えてきた。日本はアメリカの属国となったことで、自分達の政治指導性を発揮する可能性を失ったのだ。
このような明らかに不均衡な日米関係に対して、多くの日本人は、『貴重な日米関係を維持するためには、日本がワシントンの命令に従うことなど安い代償です』などと述べている。
日本人は自らの外交問題に関して、自分の言葉で語ることすらできない有様だ
まったく、その通りではないか!

外務省の事務次官と駐米大使を務めた村田良平氏は、自主的な核抑止力を含む自主防衛能力を構築し、現在のように米軍に依存する構造から脱却すべきであると考えていた。

彼は、「安保体制の本質の半分は、米国による日本の占領継続である。安保条約における米国の日本防衛義務は、条約の主眼ではない。ことに沖縄には米軍が、日本本土への攻撃、及び東アジア・西太平洋の制空・制海権を握るため、巨大な基地を建設した。これらの基地の主目的は、もとより日本の防衛にあったのではない」と述べている。

「沖縄の米軍基地は、いざとなれば日本を攻撃するために配置された」という村田大使の指摘は鋭い。

日本人は二十一世紀になっても、そのような意図を持つ覇権主義国アメリカにしがみついて生き延びようとしている。

敗戦民族ジャパニーズは、何時までたっても占領軍に媚び諂い、占領帝国の猿真似をして喜んでいるコラボレーショニストなのである。

辺野古基地建設万歳!
占領永続化万歳!





『表現者 平成27年7月号』 伊藤貫