子どもの頃。

ボクのおじいちゃんは、よく昼寝をしてた。

お昼過ぎからウツラウツラ。

その姿が、本当に気持ちよさそうだった。

どうして真昼間から、この人は、気持ちよさそうに口をおっぴろげて寝ることができるのだろう。

ちょっと不思議だった。


若林で見た空


もしかしたらボクのじいちゃんは、眠り病にかかってしまったのかもしれない。

その辺を歩いているとき、知らないばあちゃんに林檎をもらって齧ってしまったのかもしれない。

そんな心配までしたあの頃。

ボクは、知らなかったのだ。

大人になると、昼間眠くなるということを。

子どものように、一日の全てを活発に生活することが出来なくなるということを・・・。

時は流れ、ボクもあの頃のじいちゃんの年齢にかなり近づいてきた。

「ボクはどうだ。」「今のボクはどうなのだ・・・」リフレクション。

いやいや、よく寝る。

会議中でも自然に寝るし、昼飯を食べていても自然に寝る。

別に、知らないばあちゃんに林檎をもらって齧ったわけではないけど。

人はそうなるのだ。

だから今は、あの頃のじいちゃんが自然によく寝ていた理由が、はっきりわかる。

これで。

いいのだ。