シーン1 君の美しさは罪さ
BGM SHOW ME.
http://www.youtube.com/watch?v=u11wZ0k0RR8
「君は気づいていないかもしれないけど。君の美しさは罪なんだよ。」
「だってそうだろう。君のその美しさに苦しむ男性がどれだけいるか知っているかい?人を苦しめること。それだけで君は・・・、深い罪を犯している。」
サルに似たNか村クンが、洒落たワンショットパブで彼女をそう口説いているのを見つけたら。
ボクはきっと彼の頭を後ろからはたいただろう。
それでいい。サルの頭をはたいても、なんら問題はないのだ。
それが例えば、カッパに似ているボクの頭をサルがはたいたらどうだろう。
カッパの頭のお皿が割れたら、カッパは気絶する。
それは、やってはいけない行為だ。人として。
カバに似たAお島クンは、ひたすら誠実に彼女を口説いた。
Aお島クンの誠実さは、エベレスト山よりも高く、日本海溝よりも深かった。
彼は、翌週彼女とディズニーランドにデートをする約束を取り付けると。
必ずや前の週に、一人でディズニーランドに下見に行った。
下見に行って。ホーンテッドマンションの椅子とカリブの海賊の船に一人で乗った。
そして、当日のアトラクションの順番を丁寧に決め、その場その場のセリフまでメモ帳に記述したんだ。
それは、カバの作戦だった。
カバは、愚直に、誠実に、彼女を口説いた。
それではカッパはどうか。
カッパのことは書かない。
カッパのことはほっといて欲しい。
カッパはカッパなりに、頑張ったのだ。
そして・・・。
ボクら仲良しは。
バブルの時代を、明るく、元気に過ごした。
男女七人秋物語的に、ボクらは地球という惑星の上で。
明るく楽しく、最後の青春を楽しんだ・・・。つづく。