ボクの仕事場からは、太平洋が見渡せる。

駿河湾だ。

駿河湾は、桜海老が取れることでも有名。海の幸満載。

まさに、自然の恵みに溢れた土地だ。

ボクの父親の実家は、海から2分。今では、津波が心配な危険地帯だけど。

ちっちゃな頃は、海が間近で、遊ぶのに事欠かなかった。


若林で見た空


砂浜でバク転の練習をした。従兄弟の兄ちゃんが支えてくれた。

飛行機も飛ばした。

竹籤(たけひご)で骨組みをつくり、和紙を貼り付け、ゴムで飛ばす飛行機だ。

これがよく飛んだ。

ゴムを2重3重に巻き、思い切り空に向けてそれを投げると、飛行機はいつまでもいつまでも空中を旋回した。

夏は海に飛び込んだ。

遠浅でなく。波もきつい海だったから、本当は泳いではいけない場所。

だから、泳いではだめだと親に言われていたから。

浸かるだけ。浸かるだけと言ってもそこは子どもだから、そのうち全身が海に浸かる。

それも子ども時代のよい思い出だ。

向春。

海が輝いて見える。

きっと、ときほごされた心がそう海を感じさせてくれるのだ。

ボクの心の中の海に泳ぐたくさんのキラキラした思い出を。

今月もすくい上げて、お話を書こうと思う。

桜三月散歩道。

今月も宜しくお願いします。