三井寺(園城寺)と言ったら、平家物語で以仁王を匿ったり、三井寺炎上など名前だけは聞き覚えのあるお寺。大変広い境内でした。
紫式部の父為時は晩年三井寺で出家したとか。
霊鐘堂
霊鐘堂には弁慶の引き摺り鐘として有名な梵鐘があります。
元々の由来は、931年に俵藤太秀郷がむかでを退治した御礼に琵琶湖の龍神より授かった鐘を三井寺に寄進したものと伝えられています。
当時、比叡山延暦寺と三井寺(延暦寺の末寺)は抗争中。
そんな中、延暦寺の僧であった弁慶が三井寺秘蔵のこの鐘を奪って山上に引き摺り上げてついたところ
「イノー、イノー」(=帰ろう)と響いたので弁慶は「そんなに帰りたいか!」と谷底に投げ捨てたそうです。
引き摺った時にできたとされる傷やひびが残る鐘。
谷底に鐘を投げ捨てる弁慶。普通の怪力ではない気が・・。
三井の晩鐘
💐いじめられているのを助けて貰った蛇が美しい女性として現れて夫婦となる異類婚姻譚。
琵琶湖に戻る時、地上に残した我が子に両方の目を与えた龍宮の姫が三井寺の鐘を聞くことで夫と子供の安否を確かめたという伝説の鐘。
💐能の「三井寺」で行方不明の我が子を探しにきた母親が鐘をついて、それがきっかけで我が子と再会する、その鐘もこちらの三井の晩鐘とされます。
御朱印とセットで800円でこの鐘をつかせていただけます。
私もついてみましたが、1回目は力不足で鐘の手前で止まってしまい、2回目でようやくつくことができました。
かなりの力を要します。
この時捻った体幹が3日ほど経ってから酷い筋肉痛になりました。
平家物語にも出てくる頼豪。
白河院要望の皇子誕生の効験を挙げながらも、約束を拒まれたのを恨んで憤死し、怨霊となってその皇子をとり殺すわ、鉄鼠となって延暦寺の経典を食い破るわ、怖いです。
名物の三井寺弁慶力餅。
抹茶と和三盆糖を加えたきな粉が美味しい。
ただし、きな粉が飛びやすいので黒いボトムの方は要注意。