狼少年、気が付いた。


辺りには、笛の音につられて、ついてきた者たちがいる。


…なんだか、悪い夢でも見ていたようだ。


あたぃも、何してたんだろー。


狼少年、狼狽えた。


みんなで、ここまで来たんだよ。


どこまでも一緒に行こう!


あたぃは、ダーリンと結婚するから無理よ。


悪いが俺も、家で女房と子供が待っている。


狼少年、お得意の笛を吹いてはみたが、


皆はめいめい、家へと帰って行った。


そして、誰も、


誰もいなくなった。


独りぼっちの、けものみち。




けれども、やっぱり、


いろんな人に支えられて、


生きちゅー


ぜよ。


若葉みたいな笑顔、


サンキュ。





どうしたら、幸せになれるかって?

どうしたら、神様に愛されるかって?


正しい信仰、正しい供物。

アベルは正しい作法で神様に受け入れられたのだ。

カインの愛も強かった。

でも、カインの供物は受け入れられなかった。

正しい作法ではなかったから!


すべての事に感謝しなさい。

魂を磨きなさい。

前向きに頑張りなさい。

どんなに辛く、悲しい時でも笑顔でいなさい。


どんなに辛いことも、しあわせの一足ずつ。

そのために神様は、いろんな悲しいこともおぼしめす。


本当に、そう思ってる?

勿論、頭では分かっているんだ。


世界中が平和で、みんなが幸せなほうが、いいに決まっている。


でも、正しい作法を試みて、胸がキリキリ痛むのは、

何かが違うと叫ぶのは、

カイン…。

君なの?

エデンの東で何か見つけたの?

何が幸せかは、分からない。


魂が輪廻転生するのだとしても、


僕が僕という存在でいられるのは、


きっと、ただ一度きりだ。