著者: 矢幡 洋
タイトル: 「星の王子さま」の心理学―永遠の少年か、中心気質者か


「星の王子様」を読んだのはいつのことだったろう。確か子どもの頃ではなかったはずだ。そのせいか、王子様に振り回される飛行士に感情移入しながら読んだことを覚えている。





普段、「お話」しか読めない私がこの本を買った理由は、古本屋で100円だった、ということと、「中心気質」という見慣れない単語に興味を持ったからだ。頑張って読んではみたものの、やはり、難しかった。

精神病院の臨床心理士であった著者が、「星の王子様」の性格、作者であるサン=テグジュペリの性格を分析しているのだが、もう「心理学的用語」を読み取るだけで精一杯・・・・。


ただ、わかったことは、サン=テグジュペリが波瀾万丈な生涯を送ったということだ。自分に素直に、好きなことに熱中し、不本意な社会に腹を立て、お金を稼いだり、成功を夢見たりすることをせず、興味のあるものだけに向かって突き進んだということ。

そしてそんな作者が書いた「星の王子様」という童話には、ヒーローも登場せず、なんの教訓もない。ただ、こういう王子様がいた、という「お話」である、ということだ。




「中心気質」。
この気質を持つ人の症例がいくつか挙げられているところは面白かった。「星の王子様」もそうだし、サン=テグジュペリもそう。現代の著名人や患者さんなどにもいる。

ほとんどの人間が持っている気質なのだそうだが、問題はその気質でもって社会とどう関わっていけばよいかにかかっている。




やっぱり、私はこういう本を読んでしまうと自分をなんとか当てはめてしまおうとする。「私も中心気質なのかな」「だとしたら、あの人も,この人もそうだ。」「でも、あの人は違うかな。」なんてことを考えながら読んでいった。

そしてふと、こういうブログを書いている自分、HP作りなどに熱中している方々すべてがそうなんだ、とも思った。


だから、問題はこの気質でもって、社会とどう関わっていけばよいのか、ということなのだ。

私はこのまま、自分に素直に、ブログとかに熱中し、不本意な社会に腹を立て、お金を稼いだり、成功を夢見たりすることをせず、興味のあるものだけに向かって突き進んでいっていいのかなぁ。


本当はそれが知りたいんだけれども、この本では教えてくれないし、サン=テグジュペリさんは飛行機で墜落して亡くなってしまっているし・・・・・。


だから、自分で考えなくちゃいけないのよね。