4巻あるこのシリーズの完結編。つくづくおもしろい。
願わくばドラマにしてほしいと思う。(ちょっと若いけどカンニングのあの、キレる人が主人公がいいな) 舞台でやってもおもしろそう。
最近「死んじゃった愛しい人」関係が多いから、こういう浪速節調のもので笑いたい。
私は結構、人情ものが好きだ。それにヤクザもの。あの口調が好きだ。読みながら、頭の中の口で唱えながら進んでいくといつしかすかっとしてくる。日本語の語呂って本当に素晴らしいと思う。
語呂のいいセリフと言えば、『寅さん』なんかも好きだ。「バナナの叩き売り」とか。
『ごくせん』のヤンクミのセリフもいい。あの人、普通に喋るのはあんまりお上手ではないけれど、タンカ切ったり、『トリック』のときのように、ぼそぼそと大声でメリハリつけて喋ると生き生きしてくるから不思議。
「プリズンホテル」はもう、いろんな言葉の応酬である。「ていねい語」「けんじょう語」「罵声」「広島弁」等々が耳に聞こえて来るようだった。
「ドラマ化しないかなぁ」とダンナに言うと、「あれは無理だろう」との答え。なぜなら主人公が女の人をはり倒す場面が凄まじすぎるからだそうだ。「灰皿で頭を殴る」なんて字面で読むから流せるけど、映像で見たら大変だぞ。と言う。
確かにそうだ。でも、私はいつもあなたに言葉という武器で殴られているぞ。(私も殴ってるけど)女が好きで、甘えたい男が女を傷つける、という意味では現実味があってものすごく共感できるんだけどなぁ。
著者: 浅田 次郎
タイトル: プリズンホテル〈4〉春
