読書の春。 | ピアサポートよこはま

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⭐️私がいま、思うことvol.92⭐️
COVIDー19で業務をお休みさせていただいています。
こんな風にポッカリと空いた時間を読書へと向けてみませんか。

『鹿の王』🦌上橋菜穂子著、
分類すればファンタジーなのですが児童文学、大人の哲学書としても読み応えは充分あります。
伝説の病「黒狼熱」という感染症がテーマ。感染をしても抗体を持ち死を免れ、さらに新しい能力を待ち得てしまった主人公。そしてこの感染症のワクチン、治療薬開発に没頭する天才医師。
民族間の抗争によって人為的に感染を起こそうとしていることに気づいた2人。それを阻止するためにひとりは命を投げ出し戦い、もうひとりは命を守ろうとする話。
「生き物はみな、病の種を身に潜ませて生きている。生の中には必ず死が潜んでいる。生まれて、消えるまでの間を、悲しみと喜びで満たしながら。ときに、他者に手をさしのべ、そして、また、自分も他者の温かい手で救われて、命の糸を紡いでいくのだ。」最後の言葉は心に響く。

 さらに感染に関してお読みいただきたい本は『破壊する創造者ーウイルスがヒトを進化させた』フランク.ライアン 人の身体を侵す敵であるウイルスが身体を変化させる役割を担う共生体としてあるのではないかというもの。

ポッカリあいた時間に活字を詰め込んで「読書の春」を楽しみましょう。 
 (ピアサポーター た)