私とピンクリボンとの出会い〜乳がんになってわかったこと。 | ピアサポートよこはま

ピアサポートよこはま

がん患者さんの不安・悩みを、がん体験者がサポートします。



ピアサポートよこはまのご相談に加え、現在乳がんの啓発活動にもがんばっている、ピアサポーターFさん。
乳がんになってからの思い、活動の原点やきっかけについて、綴ってもらいました。

⭐︎私が今思うこと VOL68⭐︎

それは、私が乳がんの治療で、術前抗がん剤、温存手術を経て、放射線治療を受けている時だった。
ほぼ治療は終えていたが、乳がんの事を知ってみようという気持ちになっていた。(治療中には、あまり乳がんの事を知りたくないと思っていたのに・・・)

購入した本で乳腺科の医師が「乳がんで悲しむ人が少なくなるように、また乳がんになっても自分らしく生きてほしい。」と書いてあった言葉に、胸の中心をノックされた。
大丈夫だよ、乳がんになっても自分らしく生きてゆけるって言われたような気持ちになった。
いままで薄曇りの中を歩いていたのに、雲は流れ消えて、青空。
あの時、何か自分にも出来る事があると、そう思えた。体験者だからこそ、感じた想いが沢山あった。

そして乳がんを学んで分かったことも、沢山あった。触診はただ触ればいいってものでもない。時期や触り方が大切だ。
乳がんのできる範囲も広範囲で、胸のふくらみだけを注意するのでは、充分でないこと。
乳がんの知識を得て、そして定期的な健診を受ける事で早期発見ができるなら、それを沢山の人に知ってもらいたい。
どうしたら、私の様に何も知らない人へ伝える事が出来るのだろうか?と考えた。

当時乳がんの知識がなかった私は、パニックになり、家族にも辛い思いをさせた。もう少し知識があったらと反省。
そんな母親のそばで、必死に頑張っていた子供達の顔は、今でも薄れる事がない。
そうだ!自分の周りの方だけでも知ってもらいたい!と思うと、不思議に力が湧いてきた。

私のそんな想い、友人へ話してみた。友人たちは、私の話に耳を傾けてくれた。
初めての啓発は、横浜にあるNPO法人が運営するコミュニティカフェ主催の、小さな乳がん講座。
ご近所さん・子供達の友人のお母さん、私の大事な友人たちに参加してもらった。
見慣れた顔の中で、乳がんの基本を一緒に学べた、私のピンクリボンスタートの1日。
いっしょに学ぶことが大事なんだなぁと思えた。
小さなピンクリボンイベントは、だれにでも出来ると思う。

乳がんになる事を、とめることはできない。
でも早く見つける事は、できるかもしれない。

これからも忘れないで歩んで行きたい。

(ピアサポーター F)