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ピア精神保健福祉士として

ADHD(発達障害の一種)の当事者であり、精神保健福祉士でもあります。当事者性を持つ専門職として、そして、専門性を持つ当事者として、「当事者」と「専門職」の架け橋になっていきたいと思います。

発達障害の当事者会やそこで出会った仲間から就労に関する話を聞いていると、いたたまれなくなるような話もよく耳にします。

例えば、

・努力して経理の資格を取ったのに、お金に触れる仕事をさせてもらえない。

・仕事中に手持ちぶさた(=社内ニート)になっているのに、新しい仕事は全て健常者の後輩に引き継がれて自分には仕事が回ってこない。

・福祉の有資格者として採用されたが、大事な局面ではいつも外される。自分の意見には耳を傾けてくれない。

など。

それで結局、辛くなって体調を壊し、余計に仕事を減らされて、休職や退職に至るケースも度々耳にします。

一昔前の、
「そもそも発達障害の人については、オープン就労の窓口がほとんどない。」

といったところからすると、就職先があるだけ前進したとは思います。

しかし、それにしてもやるせないです。

そうした問題意識から私は、毎月開催される
「発達障害当事者のキャリアアップ創出プログラム」
に参加しています。

もちろん、この課題を乗り越えるためには自助努力は欠かせないですが、こうした現状を情報発信していくことも大切であると考えています。

一般に、自分自身や家族、パートナーなどが、病気や事故の後遺症によって、または生まれつき「障害」があると知ったとき、その事実を受け入れるまでには、次のような5つの心理的プロセスをたどると考えられている。

 

【障害受容のプロセス】
 

1. ショック期
事実を知ってショックを受け、なすすべもなく呆然とする。

2. 否認期
「そんなわけない!」などと強く否定し、認めたくないという気持ちになる。

3. 混乱期
否認できない事実と受け止め、怒りや悲しみで心が満たされ、強く落ち込む。

4. 解決への努力期
感情的になっても何も変わらないと知り、前向きな解決に向かって努力しようとする。

5. 受容期
価値観が変わり、障害を持って生きる自分自身を前向きに捉えるようになる。

 

 

しかし、実際は、1〜4を言ったり来たりして、5にたどり着く。

 

そして、5にたどり着いたと思っても、また「壁」にぶつかり、1〜4に逆戻りすることもある。

と、私は思う。

 

障害受容って、こんなきれいにプロセス通りにいくほど、簡単なことではないよ。

 

泣いて泣いて、泣きまくって、ようやく受容できるものじゃないかな。

 

ただそれでも、「困難から学ぶこと」はたくさんあり、新たな役割に気付きを得たり、新たな人間関係を構築できた。

 

失うものばかりではない。

 

なので、障害は不便であって不幸ではない、と思う。

約1ヶ月前の6月10日のこと、この日は2つの会に参加しました。


午前は、リカバリーについての勉強会、午後はとある発達障害の当事者会でした。

 

どちらの会も、当事者専門職(当事者で看護師、当事者でソーシャルワーカーなど)の方が多く集まっていたのですが、その人達は私と同じような悩みや葛藤を持っていて、とても共感しました。

 

ピアサポートと通常の支援の違いについては、

通常の支援は、”agree(=同意する)”ことはできるけれど、”feel(=感じる)”することができない、

ピアサポートは、”feel(=感じる)”することができる、

というのを聞いたことがあります。

 

この日はまさに、”feel(=感じる)”することができました。


(※注1:通常の支援、という言い方はあまり好きではないのですが、他に適切な表現が思いつかないので、この言葉を使わせていただきました。)
 

本当にこの日は、心から救われました。

 

ほっとしました。

 

元気をいただきました。

 

やはり、同じような立場に置かれた人たちで話し合う場というのは大切であると改めて感じました。

 

これこそ、ピアサポートの原点ですね!


改めて、通常の支援にはない、ピアサポートの力を感じることができました。


とはいっても、ピアスタッフや当事者専門職がピアサポートできる場って少ないですよね。

こうした場がもっと増えることを願いますし、それについて自分にできることがあれば、微力ながらもお力になれれば、と思います。

(※注2:ピアスタッフ=スタッフや利用者・クライエントにも自分の障害をオープンにしている場合、

当事者専門職=当事者であるが、スタッフまたは利用者・クライエントに自分の障害をオープンにしていない場合、という意味で、使い分けしました。)