ウクライナ最大の原子力発電所への攻撃で、ウクライナ危機に対する
国際社会の緊張状態も一段と深刻化したようだが、一方、ロシアのプーチン氏
からの停戦交渉関連の一定の意思表示もあったようなので、ロシア・プーチン氏の
意図や欧米とロシアの間の、これまでの課題を中心に考えてみた。

 そして、今日は、ロシアとの協議に必要となる「具体的な交渉条件」を述べる。

 まず、第一にロシアのプーチン氏は、ウクライナの非軍事化の要求を前面に
出してきたので、ウクライナや欧米側としても「ウクライナの非軍事化のレベル
についての協議に持ち込めないか?」について、選択肢を用意したほうがよい。

 第二に、ロシアのプーチン氏が要求したように、ウクライナの中立化とは
「ウクライナがNATOへ加盟しないことの保障。」のことを指すことは、これまで

のプーチン氏の発言からも明らかだろう。
 ウクライナと欧米による「ウクライナがNATOに加盟しない旨」の保障について

の協議の枠組み設置が、プーチン氏に対して「ウクライナや国際社会による停戦・

撤退要求」を求めるための交渉の最低条件になりそうだ。

 第三に、プーチン氏がメディアを通して言及したように「追加制裁しなよう、
アドバイスする。」というコメント内容の行間を読むとすれば、2014年
のクリミア半島問題以降に欧米がロシアに対して行ってきた制裁解除に向けた
何らかの協議の枠組み設置を欧米から提示する必要がありそうだ。

 最後に、ロシア・プーチン氏がウクライナとの停戦協議で求めてきた「クリミア
半島のロシアへの併合の承認」については、「同併合問題についての棚上げ」が
できないか、ロシア側に打診してみるとよいかもしれない。

 停戦協議を国際社会が後押しする為に必要な分析情報として、上記の四点を
あげてみた。

 再度、前記内容を簡潔に整理すると、ロシアのプーチン氏が応じる可能性がある
停戦・撤退の交渉条件として、以下の四点が重要になるだろう。
1 ウクライナ側が非軍事化・軍縮努力のレベルについての選択肢をいくつか
 用意して、ロシア側に示すこと。
2 ウクライナがNATOに加盟しないこと等、NATO不拡大合意に向けた
 「今後の安全保障」についての「ロシアと欧米が参加する協議枠組み」の常設。
3 2014年以降の「欧米がロシアに行った制裁の解除」についての欧米・
 ロシア間の協議枠組みの新設。
4 「クリミア問題の棚上げ合意ができないか?」についての交渉可否の打診。


 日本としても、できるだけ早い時期に上記の四点について、欧米を説得する
べきだ。
 今回分析情報としてあげた四点について、日本側が外交努力を先延ばしにすると、
同先延ばしの分だけ、ウクライナ情勢を巡る危機が、急速に拡大するはずだ。

 日本も、上記の交渉条件についてのサポートや外交努力を急いだほうがよい。

                                                以上