FP3級とFP2級では明らかに難易度に違いがあるが、以前なら3級の知識である程度解けた問題も多かった。

近年は3級の知識である程度解けた問題が激減してきていると感じる。

例えばこういう選択肢構成はもうたぶん2級では出ないと思う。

選択肢1.

3級の知識で正誤が分かる

選択肢2.

2級の知識で正誤が分かる

選択肢3.

2級の知識で正誤が分かる

選択肢4.

2級の知識で正誤が分かる

 

【正解】1

2級でこういうサービス問題はほぼ出なくなると考えられる。

 

たぶん今後はこういうパターンも減ります。

選択肢1.

3級の知識で正誤が分かる

選択肢2.

3級の知識で正誤が分かる

選択肢3.

2級の知識で正誤が分かる

選択肢4.

2級の知識で正誤が分かる

 

【正解】1か2

2級で出るやや難しい論点を差し込んで、結局は3級の知識で正誤が分かる選択肢が正解というパターン。

このパターンが2級では結構出ていたので救われた人も多いと思う。

このパターンが減れば減るほど2級は難しくなったと言える。

 

結局2級は2級の知識をしっかりと勉強してくださいということなのだろうが、いずれは3級ベースの知識があったとしても通用しなくなるかもしれない。

 

2025年度から2級もCBT試験に移行する。

そうなればこういった微妙な出題傾向の変化が把握しづらくなる。

よって試験を勉強する際は満遍なくかつ全体像を把握しながら進めていかないと対応できなくなるおそれがある。

あんなに3級学習を頑張って合格したのに2級は全く歯が立たないということもあり得る。

特に金融分野は各論点で2級と3級の難易度の乖離は激しい。

2級を勉強して感じたことは、「3級で楽勝だった金融分野で思うように得点できない」という現象が出てくる。

特に経済関係の問題はいくらでも細かく出題できるので、どこまで覚えればいいのか際限がない。

例えば景気に関する論点もFP試験で出題される論点はほんの序章に過ぎず、この部分をかなり掘り下げて出題されるとほとんどの人は太刀打ちできなくなる。

聞いたことのない経済用語や聞いたことはあるが中身は全く分からない経済事象などが出題されたらギブアップするしかない。

 

実はFP試験を受験する人は経済に疎い人が多いという印象がある。

反論もあると思うが、ココナラで教えた生徒さんのほとんどが経済分野の問題が解けない。

一般常識並みの経済的知識さえも理解できていない人が多かった。

原因ははっきりしていて、経済事象を関連付けて考えられず、部分的にしか覚えないからだ。

経済を大別するとマクロ経済とミクロ経済に分かれるが、ミクロ部分のまたミクロ部分を断片的にしか学習しないから、その断片的なパズルを組み合わせる学習がポッカリ抜けている。

経済の資格ならここはしっかりと学習しないと意味がない。

まずは経済の仕組みや景気の流れを全体的に学習しないと、2級では金融分野はほとんど取れなくなってしまうから注意が必要だ。

 

一番パターン化を見抜けない金融分野は2級での鬼門になる。

ここをどう克服するか受験者だけでなく試験を解説する者にとっても喫緊の課題なんだよね。