3級FP試験をCBT受験した人の声を聞くと、2級で出てもおかしくない問題が出たとの報告が散見される。

おそらく今まで定番だった論点をより突っ込んだ内容が出題されていると考えられる。

 

例えば貸金業法の総量規制では、「年収の1/3」というキーワードだけ覚えておけば解けた問題が、クレジットカードに関する論点が追加された形で出題されることもありうるということだろう。

つまり2級問題が3級に下りてくるという傾向があるわけで、CBT試験ではそこをどう把握するか非常に難しくなる。

よって3級を受験する人も2級受験も視野に入れて学習する必要が出てくる。

特に3級では簡単な論点で解けた問題もその続きの論点を抑えておかないと「何じゃこりゃ」ということになる。

 

貸金業法の総量規制に戻って解説すれば、3級の代表的な問題はこうだ。

「貸金業法の総量規制により、個人が貸金業者による個人向け貸付を利用する場合の借入合計額は、原則として、年収の(  )以内でなければならない。」

答えは1/3ですね。

 

2級だと3級の論点に加えてクレジットカードに関する問題も出ます。

クレジットカード会社(貸金業者)が発行するクレジットカードの一般的な利用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。


1.クレジットカードで商品を購入(ショッピング)した場合の返済方法の一つである定額リボルビング払い方式は、カード利用時に代金の支払回数を決め、利用代金をその回数で分割して支払う方法である。


2.クレジットカードで無担保借入(キャッシング)をする行為は、貸金業法上、総量規制の対象となる。


3.クレジットカード会員規約では、クレジットカードは他人へ貸与することが禁止されており、クレジットカード会員が生計を維持している親族に対しても貸与することはできない。


4.クレジットカード会員の信用情報は、クレジットカード会社が加盟する指定信用情報機関により管理されており、会員は自己の信用情報について所定の手続きにより開示請求をすることができる。

正解は1になります。
 
このようにクレジットカードや仮想通貨やネット決済なども出題論点に含まれているので、幅広く抑えておく必要が出てくるだろう。
対策としては2級での論点も含めた学習をすることなのだが、あまり深入りしてもいけない。
将来的に2級や1級を受験する予定の人は3級受験の時から上位級を意識した学習を心掛けて欲しい。
特に3級では簡単な論点でその続きがあるような論点は注意が必要です。
株式に関する論点や年金に関する問題などは3級と2級ではかなり落差があるので「こんな問題見たことないよ」とならないようにしたい。
 
簡単な論点ほど選択肢に難しい論点を差し込んでくるやり方は3級でも今後は増えると思う。
学習をきちんとした人は慌てることはないが、勉強不足の人はかなりの難問に見えるはずだ。
 
これからはFP3級と2級の複合した学習が必要になるだろうから、3級の基礎学習は絶対に疎かにしないほうがいい。
まぁ3級で難しい問題が出ても36点以上の得点ができれば合格なのだからあまり神経質にならなくてもいいのではないかと思うが油断は禁物だ。
とにかく基礎力に重点を置いた学習を心掛けてください。