訳あってFP関連の学習動画を見まくっている。

どれも工夫された内容で多くの受験者が活用していると思う。

それは悪くないし、否定もしない。

だが、動画を見て思うことがある。

「はたして何人が動画視聴後にその動画の内容を覚えているだろうか」

おそらくほとんどの人が覚えられていないし、時間の経過とともにすっかりと忘れてしまっているだろう。

 

動画を1回見ただけで過去問がスラスラ解ける→大天才

動画を見て何となく理解できる→理解力がある

動画を見てもチンプンカンプン→大多数がこれ

 

例えば人気のほんださんの動画だが、俺もほんださんの大ファンなのでよく視聴する。

動画本数が500本以上でどれを見たらいいのか学習初心者がセレクトするには相当困難だろう。

タイトルから検索するしかないのだが、その動画を全て飛ばし見することなく視聴するのは相当な学習時間のロスにつながる。

でも学習初心者は飛ばして見ると理解できないし、個人的に難解と感じる論点は何度も視聴するはずだ。

そうすると1つの論点を理解するだけでも何時間も費やしてしまう。

 

それともう1つ問題がある。

動画学習をする場合、ほとんどの人はスマホを使っていると思う。

スマホで動画を見ながら同じスマホで動画に呼応する過去問は同時に解けない。

動画は絶えず音声と画像が動いているので、自分が今知りたい論点を的確に探し当てるのは難しい。

仮にテキストの問題集をやりながらと仮定してもかなり非効率なのは否めない。

結論として常に停止しているテキストやサブノートを見ながら問題を解くのが一番効率が良く、慣れればそれらを見ないで解けるまで頑張るしかない。

 

ほんださんの動画にも大人気の動画がある。

FP3級受験初心者を対象としたものだが、6つの分野で合計8時間以上の視聴時間が必要だ。

一気に8時間見る人もいるだろうが、何もせずに動画だけを見るのは苦痛そのものだと思う。

ほとんどの動画が作成したファイルを基に解説しているので耳だけでは理解できないし、飛ばし見もできない。

そんでもって動画の内容はほとんど覚えていないではその8時間は何のためだったのか虚しい気持ちになるはずだ。

 

動画サイトを活用して学習する人は以下の点に注意して欲しい。

・ある程度学習をして知識が定着しているか確認の意味で視聴する。

・難解と感じる論点は動画に頼ることなく自分でまず整理をする。

・論点ごとに視聴リストを作成してすぐに見られるようにしておく。

一番良くないのは何回も動画を見る、分からないことがあるとすぐ動画に頼ってそれに呼応する動画サイトを検索するのは時間の大幅なロスになります。

自分が確認したい論点は一部分だけなのに動画サイトはそれだけを解説しているわけではないので、関係ない部分も見ないと知りたい知識にたどり着けないかもしれません。

 

便利なツールでもあるが、使い方を間違うと動画を見ることが目的となって知識は全く蓄積されないということだけは避けてください。

動画サイトの最大の欠点は、不特定多数の受験者を相手にしているのでどうしても解説するレベルは自分のレベルに合わせてくないところです。

そこが教える側の悩みでもあります。

如何にして個々のレベルに合わせて教えられるか、FP試験だけでなく教育に携わる全ての人たちの共通した悩みだと思う。