2FP試験強化論点・外貨預金等の預貯金

 

202452級学科問22

仕組預金・スーパー定期預金・期日指定定期預金・休眠預金

銀行等の金融機関で取り扱う預金の一般的な商品性等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」を休眠預金等活用法という。

1.オプション取引などのデリバティブを組み込んだ仕組預金には、金融機関の判断によって満期日が繰り上がるものがある。

2.スーパー定期預金は、預入期間が3年以上の場合、単利型と半年複利型があるが、半年複利型を利用することができるのは法人に限られる。

3.期日指定定期預金は、据置期間経過後から最長預入期日までの間で、金融機関が指定した日が満期日となる。

4.200911日以降、取引がないまま5年が経過した預金等は、休眠預金等活用法に基づく「休眠預金等」に該当する。

解説

1

仕組預金は預金とデリバティブ取引や外国貿易為替取引などを組み合わせたもので、預入期間が変わるタイプ(満期特約型)や満期時の受取通貨が変わるタイプ(元本通貨変動型、二重通貨型)などがあります。預入通貨ベースでは元本保証があり金利が高いですが中途解約ができないものが多く、中途解約すると違約金が必要になったり、元本割れのリスクもあります。

金融機関の判断によって満期日が繰り上がるものがあります。

2×

スーパー定期は、預入期間が3年未満は単利型、3年以上は単利・半年複利型などがあります。ただし半年複利型は個人に限ります。法人は預入期間にかかわらず、単利型しか選択できません。

3×

期日指定定期預金は、据置期間(1)経過後から最長預入期日までの任意の日を満期日として指定することができます。

4×

200911日以降、取引がないまま10が経過した普通預金は、休眠預金等活用法に基づく休眠預金等に該当し、社会課題の解決や民間公益活動の促進のために活用することとなりました。

【正解】1

 

202392級学科問26

外貨預金

以下の<条件>で、円貨を米ドルに交換して米ドル建て定期預金に10,000米ドルを預け入れ、満期時に米ドルを円貨に交換して受け取る場合における円ベースでの利回り(単利・年率)として、最も適切なものはどれか。なお、税金については考慮しないものとし、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入するものとする。

<条件>

・ 預入期間 1

・ 預金金利 3.00%(年率)

・ 為替予約なし

為替レート(米ドル/円)

 

TTS

TTB

預入時

130.00

129.00

満期時

135.00

134.00

1. 3.17%

2. 4.79%

3. 6.17%

4. 7.79%

解説

預入時

10,000ドル×130円=1,300,000

運用時

10,000ドル×3%=300ドル

10,000ドル+300ドル=10,300ドル

換金時

10,300ドル×134円=1,380,200

利回り

1,380,200円-1,300,000円=80,200

80,200/1,300,000円×1006.169

【正解】3

 

202212級学科問21

期日指定定期預金・貯蓄預金・スーパー定期預金・外貨定期預金

金融機関で取り扱う預金の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.期日指定定期預金は、据置期間経過後から最長預入期日までの間で、金融機関が指定した日が満期日となる。

2.貯蓄預金は、クレジットカード利用代金などの自動振替口座や、給与や年金などの自動受取口座として利用することができる。

3.スーパー定期預金は、預入期間が3年以上の場合、単利型と半年複利型があるが、半年複利型を利用することができるのは法人に限られる。

4.為替先物予約を締結していない外貨定期預金の満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円高になれば、当該外貨定期預金に係る円換算の利回りは低くなる。

解説

1×

期日指定定期預金は、据置期間(1年)経過後から最長預入期日までの任意の日を満期日として指定することができます。

2×

貯蓄預金は、公共料金などの自動支払口座や給与・年金などの自動受取口座として利用することはできません。

3×

預入期間が3年未満は単利型、3年以上は単利・半年複利型などがあります。ただし半年複利型は個人に限ります。法人は預入期間にかかわらず、単利型しか選択できません。

4

預入時レート100円、満期時レート80円であれば、為替差損20円が発生します。

よって円安では外貨定期預金に係る円換算の利回りは低下することになります。

【正解】4

 

202192級学科問26

外貨預金

外貨預金の一般的な仕組みと特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.外貨預金には、普通預金、定期預金および貯蓄預金などがあり、外貨普通預金は、預入期間の定めがなく、金融機関の営業時間内でいつでも預入れや引出しを行うことができる。

2.外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に換える場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示する対顧客直物電信売相場(TTS)である。

3.為替先物予約を締結していない外貨定期預金の満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円安になれば、当該外貨定期預金に係る円換算の投資利回りは向上する。

4.外貨定期預金の預入期間中に為替先物予約を締結し、満期時に為替差益が生じた場合、当該為替差益は、雑所得として総合課税の対象となる。

解説

1

外貨預金には、普通預金、定期預金および貯蓄預金などがあり、外貨普通預金は、預入期間の定めがなく、金融機関の営業時間内でいつでも預入れや引出しを行うことができます。

2×

外貨を円貨に換える場合に適用される為替レートは、「外貨を売って円を買う」ので、預入金融機関が提示する対顧客直物電信売相場(TTB)になります。

3

外貨定期預金の満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円安になれば、外貨定期預金に係る円換算の投資利回りは向上することになります。逆に預入時の為替レートに比べて円高になれば、円換算の投資利回りは低下することになります。

4

外貨預金は利息と為替差損益の発生よって課税方法が異なります。

【正解】2

 

201992級学科問22

外貨預金の利回り

下記<資料>に基づき円貨を米ドルに換えて米ドル建て外貨定期預金に預け入れ、満期を迎えて円貨に換金した場合の円換算による利回り(単利による年換算)として、最も適切なものはどれか。なお、結果は、%表示の小数点以下第3位を四捨五入すること。また、税金等は考慮しないものとする。

<資料>米ドル建て外貨定期預金の条件

・ 年利率:2

・ 預入期間:1

・ 預入金額:10,000米ドル

        為替予約なし

適用為替レート(円/米ドル)

 

TTS

TTM

TTB

預入時

110.00

109.00

108.00

満期時

114.00

113.00

112.00

1. 2.00

2. 3.85

3. 5.74

4. 7.67

解説

①預入時(円を売ってドルを買うのでTTS)

10,000米ドル×110円=1,100,000

②満期時(ドルを売って円を買うのでTTB)

10,000米ドル×1.0210.200米ドル

10,200米ドル×112円=1,142,400

③利回り

1,142,400円-1,100,000円=42,400(儲け)

42,400/1,100,000円×1003.854%3.85%

満期時に円安になっていたので為替差益と金利分が儲けになり、預金の利回り以上の運用ができたことになります。

ちなみに満期時に円高になっていた場合は、1ドル=107円以下だとマイナス利回りになってしまいます。

【正解】2

 

201612級学科問29

外貨預金の課税関係

国内の金融機関に預け入れられた外貨預金の課税関係に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.外貨預金の利息は、円貨預金の利息と同様に、源泉分離課税の対象となる。

2.外貨預金の預入時に為替先物予約を締結した場合、満期時に生じた為替差益は、源泉分離課税の対象となる。

3.外貨預金の預入時に為替先物予約を締結しなかった場合、満期時の元本部分に係る為替差益は、雑所得として総合課税の対象となる。

4.外貨預金の満期時において為替差損が生じた場合、確定申告することにより、外国株式の譲渡所得の金額と損益通算することができる。

解説

1

外貨預金は日本円を銀行に預けているときと同じく、利息に対して一律20.315%の税金がかかります。また源泉分離課税の対象なので確定申告は必要ありません。

2

満期や解約をしたときに為替差益が発生した場合は、雑所得として源泉分離課税の対象となります。

3

その通り。

4×

為替差損は他の黒字の雑所得から控除することができますが、他の所得区分(不動産所得、譲渡所得など)との損益通算はできません。

外貨預金は利息と為替差損益の発生よって課税方法が異なります。

・為替差益が発生した場合は雑所得となり、確定申告による総合課税の対象となりますが、年収2,000万円以下の給与所得者で 為替差益を含めた給与以外の所得が年間20万円以下であれば確定申告は不要です。

・為替差損が発生した場合は原則として非課税ですが、他の雑所得の利益と相殺して利益があれば確定申告が必要になります。

【正解】4

 

201492級学科問27

外貨定期預金・外貨建てMMF

外貨建て金融商品の取引に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1.外貨建て金融商品の取引にかかる為替手数料は、取扱金融機関による違いはなく、外国通貨の種類ごとに一律で決められている。

2.外貨定期預金の満期時の為替レートが預入時の為替レートに比べて円安になれば、当該外貨定期預金に係る円換算の投資利回りは向上する。

3.外貨建てMMFのみを取引する場合には、外国証券取引口座を開設する必要はない。

4.国内の証券取引所に上場されている外国株式を国内委託取引により売買する場合、決済は当該外国株式の通貨により行われる。

解説

1×

外貨建て金融商品の取引にかかる為替手数料は、取扱金融機関によって異なります。

2

その通り。

預入時レート100円、満期時レート120円であれば、為替差益20円が発生します。

3×

外貨建てMMFのみを取引する場合でも、外国証券取引口座を開設する必要があります。

4×

国内の証券取引所に上場されている外国株式を国内委託取引により売買する場合、決済は円建てになります。

一方海外の証券取引所に上場されている外国株式の場合は、現地通貨によって取引されます。

【正解】2