資格取得の動機付けっていうのは、いい加減なものよりはしっかりとしたものがいいのは当然なんだが、資格取得後のイメージをすることが大事だと思う。
例えば難関の司法試験を受験するにしても、「ただ何となく受験したかったから」という人は少ないと思う。
受験するなら資格取得後にどんな活動をしたいのか、具体的にイメージすることで勉強への意欲も湧くというもの。
とあるFPの掲示板に「試験でチンプンカンプンの人間に大事なお金の相談なんかできない」と書いていた人がいたが、それは遠からず当たっていると思う。
相談者を納得させるだけの説得力はないとダメだと思う。
FP試験は、「相続時精算課税」がチンプンカンプンでも他で点数が取れれば合格する試験だが、相続の相談を受けた時に「分からない」とは言えないのが有資格者の辛いところだ。
よって資格取得後に更なる学習が必要なことと、法改正や制度改正などを勉強しておかないといけない。
「資産運用に役立てれば」という動機でも変わらない。
むしろ資産運用なんかは日々新しい商品や制度が開発されるから、常に知識をアップデートしておかないとついていけない。
FP資格を取ったからと言ってもすぐさま資産運用で儲けが出せるなんていう夢は見ないことだ。
勉強にはなるが実践は甘くない。
むしろ勉強代は相当かかるだろう。
最近こういう人が多いけど、金融リテラシーとか資産運用の勉強のために取得するのであれば、資格取得後はずっと勉強し続けないといけないから本当に辛いよ。
俺だって試験解説をやっているのは知識を錆びさせないようにすることと、税制改正やその他の法改正などをインプットして実務に活かすためなんだ。
だから毎年税制改正の骨子が発表されると、資料を読んでまとめるのは本当に苦痛なんだ。
でもやらないと相談なんて受けられないし、古い法律のままアドバイスをしたら依頼者から笑われる。
「FP資格は役立たない」資格の筆頭に挙げられる。
宅建だって、社労士だって実務で使ってナンボだ。
要は資格を使ってどんなことをしたいのかはっきりとさせてから受験することが合格への第一歩だと思う。
司法試験や公認会計士試験に合格しても何もせずにニートするバカはいないだろう。
「簡単な試験だから役に立たない」という考えを捨てて「どうしたら役立つか」考えて欲しい。
資格は取ってからが大事ってことだよ。