ネットでよくある「ライター募集」の仕事だが、あれはビジネスとしては不完全だよね。
専門のライターに記事を書かせるやつだけど、問題は記事を書く人間ではなく、その仕事を依頼する依頼主だ。
登場人物はこうだ。
1.大元の依頼主
2.ライターを募集する奴
3.実際に書く人
問題は2の「ライターを募集する奴」だ。
1と3を結びつける重要な役割を担っているはずなのに、その役割が不十分なためにライター側に過分な負担がかかっていることを認識していない。
本来であれば1と3で入念な打ち合わせをしていれば解決できる問題も2が介在しているため、意思疎通ができないまま仕事を進める非効率性を無視しているのが最大の問題点だ。
当然ネットの世界なので1がどんな人かも知らないまま、かつどんな仕事を依頼したいのか分からないままライターは2の依頼に基づいて記事を書かなければならない。
記事の内容は手探りの状態で書くから薄っぺらいものになってしまうのは当然で、そこで何度も2からダメ出しを食らうことになる。
例えば「そこをもっと膨らまして」と要求されても、依頼主の詳細を知らないで膨らまして記事を書くことなんて無理だよね。
それこそ事実に基づかないウソ記事を書くことになったらどうするんだろね。
2が責任を取ってくれるのか!
俺もFPとして記事の依頼を受けたことがあったが断ったよ。
とにかく依頼内容が漠然としてどんな記事が正解なのか分からないし、書く自信がなかったので断った。
どうせ何度もダメ出しされて引っ掻き回されるのは嫌だったし、何よりも大元の依頼主が分からないのは嫌だ。
俺もFPとしていろいろな人の相談をこなしてきたが、顔が見れなくても依頼内容は綿密に聞き取りをするし、何度も依頼者とやり取りをして少しでも依頼主が納得がいくような形で終わらせるようにしている。
不特定多数を対象とする記事ならそれでもいい。
だが明確な依頼があってそのための記事や提案書を書くなら依頼者とのやり取りは外すことはできない。
結局さ、派遣会社と同じで依頼主から依頼を受けて、それを専門家に丸投げするような輩に碌なのはいないよな。
当然依頼料も大元が10万円を提示したら、それから中間搾取をして安いお金で丸投げするんだからたちが悪いヤクザと同じだな。
俺はこういう搾取が大嫌いだ。
俺だって仕事柄専門性がない分野は他社に任せることはあるが、依頼主と必ず会ってもらって依頼内容を確認して何度も打ち合わせに参加してもらっている。
こういうところを省くようだとビジネスは必ず頓挫する。
ネットビジネスが主流になっても基本的なやり方は変わらない。
俺が1の依頼主ならどんな人が記事を書いてくれるのか話を聞いてみてから依頼するよ。
とにかくビジネスのイロハを無視したやり方は必ず失敗の元になり大きなトラブルになる。
そうなればその解決に振り回されて本来の業務に支障をきたす。
仕事を右から左に流して手数料をかすめ取るビジネスに碌なものがないことを認識すべきだろう。