FP試験速攻講座・消費税の非課税取引(学習時間30分)
3級では消費税の課税取引・非課税取引がどんなものがあるかを問われます。
2級では簡易課税制度や免税事業者などの細かい論点が出ます。
3級・・・やや難しい
2級・・・3級の知識+αが必要
過去問は通しでやるのではなく、必ず論点別に類似問題を解いてください。
タックス分野
消費税の非課税取引
ほとんどの経済的な取引で消費税が課税されますが、例外的に消費税が課されない取引があります。
非課税取引はたくさんありますが、赤字の部分が論点になります。
法令確認 2024/4/1
課税取引
∟国内取引
(1)事業者が事業として行う取引
「事業者」とは、個人事業者(事業を行う個人)と法人をいいます。 「事業として」とは、対価を得て行われる資産の譲渡等を繰り返し、継続、かつ、独立して行うことをいいます。したがって、個人の中古車販売業者が行う中古車の売買は事業として行う売買になりますが、給与所得者がたまたま自分の自家用車を手放す行為などは、事業として行う売買とはなりません。 なお、法人は事業を行う目的をもって設立されたものですから、その活動はすべて事業となります。
(2)対価を得て行う取引
「対価を得て行う」とは、物品の販売などをして反対給付を受けることをいいます。すなわち反対給付として対価を受け取る取引をいいます。したがって、寄附金や補助金などは、一般的には対価性がありませんので、課税の対象とはなりません。また、無償の取引や宝くじの賞金なども原則として課税の対象になりません。
(3)資産の譲渡等
消費税法上、「資産の譲渡等」とは、事業として有償で行われる商品や製品などの販売、資産の貸付け及びサービスの提供をいいます。
∟外国取引
「外国貨物の輸入」については、保税地域から引き取られる外国貨物が課税対象となります。
非課税取引
この論点はよく出ます。
土地取引は非課税取引になります。なお建物は課税取引になります。
この論点はいろいろな問題で問われます。
(1)土地の譲渡及び貸付け
土地には、借地権などの土地の上に存する権利を含みます。
ただし、1か月未満の土地の貸付け及び駐車場などの施設の利用に伴って土地が使用される場合は、非課税取引には当たりません。
(2)有価証券等の譲渡
国債や株券などの有価証券、登録国債、合名会社などの社員の持分、抵当証券、金銭債権などの譲渡。ただし、株式・出資・預託の形態によるゴルフ会員権などの譲渡は非課税取引には当たりません。
(3)支払手段の譲渡
銀行券、政府紙幣、小額紙幣、硬貨、小切手、約束手形などの譲渡。ただし、これらを収集品として譲渡する場合は非課税取引には当たりません。
(4)預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等
預貯金や貸付金の利子、信用保証料、合同運用信託や公社債投資信託の信託報酬、保険料、保険料に類する共済掛金など
(5)日本郵便株式会社などが行う郵便切手類の譲渡、印紙の売渡し場所における印紙の譲渡及び地方公共団体などが行う証紙の譲渡
(6)商品券、プリペイドカードなどの物品切手等の譲渡
(7)国等が行う一定の事務に係る役務の提供
国、地方公共団体、公共法人、公益法人等が法令に基づいて行う一定の事務に係る役務の提供で、法令に基づいて徴収される手数料。なお、この一定の事務とは、例えば、登記、登録、特許、免許、許可、検査、検定、試験、証明、公文書の交付などです。
(8)外国為替業務に係る役務の提供
(9)社会保険医療の給付等
健康保険法、国民健康保険法などによる医療、労災保険、自賠責保険の対象となる医療など
ただし、美容整形や差額ベッドの料金及び市販されている医薬品を購入した場合は非課税取引に当たりません。
(10)介護保険サービスの提供
介護保険法に基づく保険給付の対象となる居宅サービス、施設サービスなど。ただし、サービス利用者の選択による特別な居室の提供や送迎などの対価は非課税取引には当たりません。
(11)社会福祉事業等によるサービスの提供
社会福祉法に規定する第一種社会福祉事業、第二種社会福祉事業、更生保護事業法に規定する更生保護事業などの社会福祉事業等によるサービスの提供
(12)助産
医師、助産師などによる助産に関するサービスの提供
(13)火葬料や埋葬料を対価とする役務の提供
(14)一定の身体障害者用物品の譲渡や貸付け
義肢、盲人用安全つえ、義眼、点字器、人工喉頭、車いす、改造自動車などの身体障害者用物品の譲渡、貸付け、製作の請負及びこれら身体障害者用物品の修理のうち一定のもの
(15)学校教育
学校教育法に規定する学校、専修学校、修業年限が1年以上などの一定の要件を満たす各種学校等の授業料、入学検定料、入学金、施設設備費、在学証明手数料など
(16)教科用図書の譲渡
(17)住宅の貸付
契約において人の居住の用に供することが明らかなものに限られます。ただし、1か月未満の貸付けなどは非課税取引には当たりません。
こちらの論点もよく出ます。
家賃は非課税取引です。
但し書きも一緒に覚えてください。
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通しでやるより論点別の過去問を集中してやれば知識が定着しやすくなります。