FP試験速攻講座・老齢厚生年金(学習時間30分)
老齢厚生年金は主に会社員の人が加入する年金になります。
3級では支給要件・支給開始年齢・保険料納付期間の3つをまず覚えてください。
それが覚えられたら特別支給の老齢厚生年金・加給年金・振替加算などを覚えてください。
全部まとめて覚えようとすると混乱してしまうので、枝葉の論点は後回しです。
3級・・・やや難しい
2級・・・年金に関する枝葉の論点も出ます
過去問は通しでやるのではなく、必ず論点別に類似問題を解いてください。
ライフ分野
老齢厚生年金・特別支給の老齢厚生年金・加給年金・振替加算
法令確認2024/4/1
ライフ分野で最初に挫折するのが年金問題です。
年金は部分的に覚えるよりは論点となっているものをセットで覚えるほうが理解しやすいです。
まずは基本問題から丁寧に解いていってください。
老齢厚生年金
支給開始年齢
65歳以上
要件
保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が10年以上
特別支給の老齢厚生年金
支給要件
①男性の場合、昭和36年4月1日以前に生まれたこと
②女性の場合、昭和41年4月1日以前に生まれたこと
③老齢基礎年金の受給資格期間(10年)があること。
④厚生年金保険等に1年以上加入していたこと。
支給開始年齢
男性は昭和36年4月2日以降生まれ(女性は昭和41年4月2日以降)は特別支給の厚生年金の支給はありません。
65歳前の老齢厚生年金は、「特別支給の老齢厚生年金」として、定額部分と報酬比例部分があり、昭和28年4月2日~昭和30年4月1日生まれの男性は、61歳~65歳まで報酬比例部分のみ支給されます。
報酬比例部分の支給開始年齢(女性は各5年遅れ)
この表は暗記です。
暗記と言ってもすべてを暗記する必要はありません。
男性の64歳から支給開始年齢だけを覚えて2年ごとに繰り下げていけば芋づる式に分かると思います。女性は5年遅れです。
この問題が出たらすかさずこの表を余白に書いて解くようにして下さい。
老齢厚生年金の加給年金
老齢厚生年金に加給年金額が加算されるためには、老齢厚生年金の受給権者本人が有する厚生年金保険の被保険者期間が原則として20年以上が必要になります。
(実際の受給の有無にかかわらず、受給権が発生していれば支給が停止される)
65歳到達時点(または定額部分支給開始年齢に到達した時点)で、本人に生計を維持されている配偶者または子がいるときに加算されます。
振替加算
夫が受給している老齢厚生年金の加給年金対象者である妻が65歳になると妻も老齢基礎年金の受給権を取得し、それまで支給されていた加給年金の支給が打ち切りになります。
このとき妻が老齢基礎年金を受けられる場合には、一定の基準により妻自身の老齢基礎年金の額に加算がされます。
振替加算対象者
①受給者本人が大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれていること
②妻(夫)が老齢基礎年金の他に老齢厚生年金や退職共済年金を受けている場合は、厚生年金保険および共済組合等の加入期間を併せて240月未満であること
③妻(夫)の共済組合等の加入期間を除いた厚生年金保険の35歳以降の(夫は40歳以降の)加入期間が、次の表未満であること
※法改正情報
2020年(令和2年)9月~
老齢厚生年金の標準報酬月額の上限改定
月額等級の最高として65万円(第32級)が追加されました。
以前は62万円(第31級)が上限でした。
※法改正情報
年金制度改正法(2022年4月~)
厚生年金保険・健康保険の適用範囲拡大
ライフ分野の論点に対応した過去問を販売しています。
通しでやるより論点別の過去問を集中してやれば知識が定着しやすくなります。