本日は、ロジャー・ノリントン指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団のコンサートに行ってきました。
ノリントンは期待を絶対に裏切らない音楽家です

かれこれ10年以上のコンビとなるシュトゥットガルト放送響との相性もバッチリで、深い信頼関係が築けている模様。
ドイツでも有数の放送オケであるシュトゥットガルト放送響は、今日のコンサートでも実力を遺憾無く発揮していました。
既に書いたことがあるかもしれませんが、良いオーケストラというのは、各奏者が指揮をしっかりと見つつも奏者同士がしっかりと音を聴き合って合奏するものですが、今日のシュトゥットガルト放送響はまさにこういう見事な合奏を聴かせてくれました(某国には、奏者が楽譜だけを穴が開くほど見てつまらなそうに演奏するオケが沢山ありますが…)。
前半1曲目は、ハイドンの交響曲 第1番
いわゆる交響曲というよりも宮廷内合奏曲といった趣の曲で、1st(3)、2nd(2)、Vo(2)、Vc(1)、B(1)、Cl(1)、Ob(1)、Hr(2)という編成で指揮者を囲んで円になっての演奏でした。
前半2曲目は、ブラームスのヴァイオリン協奏曲でソリストはパク・ヘユン(韓国出身)
ワインカラーのドレスで登場したこの新鋭の女流奏者がどういう演奏を聴かせてくれるのか、期待半分、不安半分といった感じでしたが、第一楽章・冒頭のフレーズを聴いて、不安は一気に吹き飛びました(笑)
しっかりと一本芯の通った音で、華やかに、そして情熱的に歌い上げるブラームスは迫力満点

アンコールのイザイも力強い快演でしたし、まだ粗削りな部分はありますが、これからの活躍に期待したいです

後半は、エルガーの『エニグマ(謎)変奏曲』
ノリントンは、エルガーに親しい人達をモチーフにした各変奏を巧みに描き分け、実に見事な演奏を聴かせてくれました

(単独で演奏されることの多い「ニムロッド」では、思わず涙ぐんでしまうほど…)
アンコールは、ノリントンが得意とするワーグナーの『ローエングリン~第三幕への前奏曲~』とウォルトンの歌劇『ファザード』よりポルカの2曲で、もうお腹一杯というほどの満足感(笑)
演奏後、笑顔で何度もオケに投げキスをするノリントンと大喝采を送る聴衆…
いやぁ~ 本当に楽しいコンサートでした

Fin

