💉予防接種の「同時打ち」は本当に大丈夫?

― 小児科医が医学的根拠とともにわかりやすく解説 ―

こんにちは、小児科・救急科専門医であり、二児のパパでもあります。

外来ではよく、こんなご相談をいただきます。

「一度にたくさん注射を打つのはかわいそうで…」
「副作用が出ないか心配です」

そのお気持ち、とてもよくわかります。
だからこそ、今回は医学的な根拠と現場での実感をもとに、
予防接種の“同時打ち”についてわかりやすく解説します!

 

 


🧪同時接種でも抗体のつき方(免疫効果)は変わらない

日本小児科学会およびアメリカCDC(米国疾病予防管理センター)の報告では、

複数のワクチンを同時に接種しても、ワクチンごとの抗体獲得率は単独接種と変わらない

ということが科学的に証明されています。

たとえば、

  • Hibワクチン

  • 肺炎球菌ワクチン

  • ロタウイルスワクチン

  • B型肝炎ワクチン

などを同時に打っても、それぞれのワクチンで期待される免疫効果はきちんと得られます。

 

 


⚠️副反応(副作用)のリスクも変わらない

「たくさん打つと副反応が増えるのでは?」という不安もありますよね。

でもご安心ください。

同時接種をしても、副反応の頻度や重症度は変わらないというデータが揃っています。

厚生労働省の研究報告(2021)では、
単独接種と同時接種を比較した際に、有害事象の頻度に有意な差は見られなかったとされています。

実際の現場でも、接種後の発熱や腫れは多少見られることがありますが、重篤な副反応の増加はありません

 

 


📆同時に打たないと“打ちもらし”のリスクが上がる

育児中は、風邪や発熱、通院の都合などで、

「今回は打てなかったから次回に回しましょう…」

というケースが意外と多いです。

でも、その間に感染症にかかってしまうリスクもあるため、

ワクチンは打てるときにしっかり打っておくのが鉄則

日本小児科学会も以下のように提言しています:

「ワクチンは同時接種により、スケジュールを守ることができ、感染症のリスクを減らすことができる」

 

 


👨‍⚕️小児科医からのメッセージ

私自身も2人の子どもを育てる親として、
「注射はかわいそう…」という気持ちはとてもよく分かります。

でも、本当に怖いのは予防できるはずの病気にかかってしまうことです。

同時接種には、

  • 医学的な安全性

  • スケジュールの効率性

  • 子どもを守る確実性

という、大きなメリットがあります。

ご心配なことがあれば、遠慮なくかかりつけの小児科医に相談してくださいね。