私が勝ってあなたが負ける
「Win-Lose」の関係性。
「Win-Lose」の関係性。
多くの人は生まれた時から、
「Win-Lose」という考え方を、
植え付けられてきたと言えるかもしれません。
人はなぜ勝ちたがるのか?
あなたはこんな経験、
もしくは同じような経験はありませんか?
これでもか!
というほど頑張って勉強したのに
テストの成績が悪かった。
これでもか!
というくらい練習したのに、
テニスの大会は予選落ちした。
なのに親からは・・・
「あなたのお兄さんは、あんなに成績優秀なのに、
なんであなたの成績はこんなに悪いの・・・」
「あなたのお兄さんは、あんなにテニスが強いのに、
なんであなたはテニスがそんなに弱いの・・・」
感受性の強い子供なら、
尋常じゃないくらい傷つきます。
めいっぱい頑張ったのに、
認めてもらえないどころか、
兄と比較され否定されたわけです。
自分の人格までも否定された気持ちになり、
心はボロボロ、不安に襲われます。
自分は価値がない人間なのかと怖くなるのです。
そして、条件付きでしか自分は認めてもらえない、
愛してもらえない、と考えるようになってしまうのです。
愛されるには努力しなければならない、
成績が良くなければ褒めてもらえない、
勝たなければ認めてもらえない、
愛してもらえない・・・
子ども時代から
このような価値観を持ってしまうと、
常に他人の顔色をうかがい、相手を負かすことで、
望む結果を手に入れようとするようになります。
この考え方は、
価値の判断基準が常に他人との比較や、
周りからの期待された結果をきちんと出すことでしか
自分の存在意義を認められないのです。
年齢を重ね、社会に出てからも、
子供時代に焼き付いた価値感は変わらないものです。
ライバルを負かさなければ、
生き残れないような環境で仕事をしている人は、
今まさに、不安な日々を送っていることでしょう。
常に誰よりも優れていないといけない、
不安が付きまとうのです。
不安をなくすために、
常に勝ち続けなければならなくなるのです。
人が勝ちたがる一つの理由と言えます。
そして、多くの人は勝つために、
「Win-Lose」の考え方を選んでしまうのです。
自分が「勝つ」ためなら、
地位、腕力、お金、所有物、使えるものはなんでも使う。
人を負かしてでも「勝つ」ことを求める。
私が勝ち、パートナーを負かす。
私が勝ち、子供を負かす。
私が勝ち、同僚を負かす。
私の独裁力で負かされた相手は、
表面上は「負け」を認めるものの、
心からは納得しないものです。
結果、私からは離れていくことでしょう。
継続不可能な関係性なのです。
win-lose の関係性は、
結局、両方が負けになるのです。
人生は競争ではありません。
あなたも私も、
パートナーや子供、同僚や上司、隣人や友達と、
常に勝ち負けを競いながら生活しているわけではありません。
協力し合うことでお互いが満足する結果を得ることのほうが
多いはずです。
「Win-Lose」の関係性は、
「協力・共生」には効果的ではありません。
ストレス社会、ワーキングプアなどは、
「Win-Lose」の精神から芽生えた結果ではないでしょうか。
生活でも仕事でも「Win-Win」の関係、
「協力・共生」しか継続していけないのです。
「Win-Win」の関係とは→http://goo.gl/TMGsT
お互いが満足する結果を得る
「Win-Win」の関係のほうが、
ずっと気品があり大事だという意識が、
もっともっと広がってほしいものです。
次回は、
人間の関係性における6つの捉え方の3つめ。
「Lose-Win」:自分が負けて相手が勝つ。
について書きます。
今回は長く理屈っぽい文章となってしまいました・・・
