中原中也「在りし日の歌」
   
  六月の雨

 
またひとしきり 午前の雨が
菖蒲のいろの みどりいろ

眼うるめる 面長き女
 
たちあらはれて 消えてゆく
 
たちあらはれて 消えゆけば
 
うれひに沈み しとしとと

畠の上に 落ちてゐる
 
はてしもしれず 落ちてゐる

お太鼓叩いて 笛吹いて
 
あどけない子が 日曜日
 
畳の上で 遊びます
 
お太鼓叩いて 笛吹いて
 
遊んでゐれば 雨が降る
           櫺子の外に 雨が降る




     




雨垂れが
こころの湖
落ちてゆく

波紋広がり
物思う

日曜日の朝
グレーに煙り
どこか気だるさ

菖蒲のいろの みどりいろ

インクのように
郷愁が
こころに染みる


雨ふりの朝

花柄のブラウス着て
過ごしましょう



     うらら花





     




日曜日

みなさま
素敵な一日に
なりますように