国民的テストも終わり、束の間の一段落。
先週末、道志道にある紅椿の湯に行く途中に寄った「大正館」についてようやくおさらいできます。
大正13年に営業スタートのその名も「大正館」。
昭和63（1988）年まで現役だったそうです。
国道20号線、甲州街道上野原宿の商店街から一本脇道に入ったところに建っていて、20号からも少しだけ見える。
こんな映画館があったなんて、全く知りませんでした。
国登録有形文化財になっているというのにこの荒れよう。
トタンの看板を壁代わりに。
壁の中の骨組みが丸見えで自然崩壊も近そう。
木造の映画館裏側。
建物裏側の写真を撮っていると、お散歩中の近所のご老人が話しかけてくれました。
「中はボロボロで雨漏りがすごいよ」
「30代のときに観た『風林火山』が最後の映画」
「風林火山」を調べてみると、1969年に公開された石原裕次郎や三船敏郎が出演している映画。
おじいさんが80代として、辻褄が合う。
その後は、細々とやっていたのかな。
思いがけずおじいさんに色々聞けて楽しい探訪になりました。
「大正館」
設計： 不詳
竣工：1924（大正13）年
構造：木造2階建、鉄板葺、建築面積232㎡
所在地：山梨県上野原市上野原1404
国指定登録有形文化財1997（平成9）年