医者を目指して | がらくた通り3丁目

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人にとってはまるで無価値。それも一個人の形成には不可欠。自我の源泉をたどる旅。おつきあい頂けたら幸いです。

もう30年近く前の話だが
出版社勤務のヤツを足繁く通っていた
ライブバーに連れて行ったことがある。
記事の中でこのお店とオーナーを
取り上げたいらしい。
それで紹介することにしたのだ。

このお店
僕が何度もブログで取り上げている
ビンテージ・ギター屋さんで
夜はライブ・バーという体裁のお店なのだ。

夕方6時前に入店したので
お客はあまりいなかった。
僕たちはカウンターに座った。

そしてひと息ついてから
ヤツは高価そうな一眼レフを取り出し
店内やらステージを撮影しだした。

その姿を同じカウンターに座っていた
少しハデ目な女性が
ヤツに熱い視線をおくっている。

そして撮影を終えて
カウンターに戻ってきたヤツに
興味深げに根掘り葉掘り質問を浴びせる彼女。
どうもマスコミ関連の職につきたいようだ。

やつも僕の存在など忘れて
彼女と話し込んでいる。

彼女
どこの大学出られたのですか?

ヤツ
僕は医者を目指していたんですけどね〜
結局法学部卒業なんですよ〜。
ワッハッハッハッ!

彼女
キャ〜〜!凄いんですね〜〜。

なんて具合の会話が聞こえてくる。

ケッ!何言ってやがる!
おまえな〜!法学部ったって
北海道で一番ランクの低い大学の
法学部だろうがよ〜。

医者を目指すったってな〜
医大を受験したわけでもない
医者を目指すだけなら誰でも目指せるわ〜!

一人もくもくと飲みながら
脳内ではそんなこと叫んでいた。



どこからそんなセリフが出てくるのか!
やつのサギにも近い話しっぷりに
すっかり嫌気がさした。
まぁ自分に背中を向けて話しこむ二人から
疎外感覚えたからなおさらだったのだが。

そういえばこんなやつもいたな。
飲み屋である女性に
どんな車乗られているんですか〜とか聞かれて
ロイヤルサルーンです!って答えたヤツ。

ロイヤルサルーンって言葉の響きから
彼女はさぞ立派な高級車だと思ったのか
凄〜〜い!って言ってたけど

やつの車はただのカローラだ。
一般大衆車カローラの
グレードがロイヤルサルーンってだけだ。

本当ふざけたやつらだった。