永遠のヒーロー(前編) | がらくた通り3丁目

がらくた通り3丁目

人にとってはまるで無価値。それも一個人の形成には不可欠。自我の源泉をたどる旅。おつきあい頂けたら幸いです。

戦車1

昔僕の両親は商売を営んでいたので
住居もお店と兼用。
中学2年ころまで町なかに住んでました。

家は問屋だったので商店街からは
400mほど離れた場所だったのですが
小学校の時にはこのわずかな距離を長く感じたものです。

小学校の頃はとにかくプラモデルが大好きでした。
土曜日は今みたいに休みではなく午前授業。
いわゆる半ドンでした。

学校から帰ってくるとお昼もそこそこに
この400m離れた商店街にある模型屋さんに
よく行ったもんでした。
ここで友達と偶然会うこともしばしば。
模型屋さんの主人も僕らと同じ目線に下りてきてくれて
いろんな雑談をしながら買い物をしたもんでした。

子供たちの声で賑やかな店内。
おじさんはいつもニコニコしながら僕らを見ていました。
おじさんもやはり模型好きで
ショーウィンドーにはラジコン大会に出場したときの
スナップ写真なんかが誇らしげに
飾られていました。

中学高校と進むうちに
趣味もギターに変わってしまってからは
お店とも疎遠になってしまいました。
1981年ころたまにガンプラを求めて
足を運ぶくらいでした。

その後ファミコンが市場を席巻
たまにお店の前を通るのですが
ショーウィンドーには誇らしげに飾られてた
ラジコン大会に出場したときのスナップ写真にかわり
ゲーム機やソフトが展示されるようになっていました。

プラモの時代の終焉です。

僕が小学生だったころの賑やかさは
まったくありませんでした。
それでもお店は細々とやっている感じでした。
模型好きが高じてお店を始めたのであろうおじさん
この時代の流れをどう見つめていたのかなって思うと
切なくなりました。

〈つづく〉