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トニー・レオン
金城武他。
アンドリュー・ラウ監督
ヘイとポンは香港の刑事の先輩と後輩。
恋人を自殺で喪ったポンは、その現実との折り合いを付けられず、刑事を辞めて酒に溺れる私立探偵に身を落とす一方、ヘイは億万長者の娘スクツァンと結婚し、公私ともに順風満帆。
ところがそんな時、スクツァンの父親が惨殺される。
事件は強盗殺人と断定されたが、スクツァンは納得出来ず、ポンに事件を調べて欲しいと頼むが。
ええと、まず。
この邦題はちょっとヒドイつかダサイ。
内容に合ってないわけではないのだけども、なんとなーーーくチケット買う時恥ずかしかったですよ、傷だらけの男たちって!浪花節だよ人生は。演歌だよ。
不満はこの程度で。
トニー・レオンが、「インファナル・アフェア」のスタッフの手によって、キャリア初の悪役に挑む!という、ちょっとウキウキするような本作。
見終えた感想を申し上げますと、そんなに悪かった?だったりします。
いや、悪いよ?悪いこといっぱいするよ?
でもさ、トニー・レオンのあの悲しげな顔が、そうせずに生きられなかった人間の悲劇みたいなものを感じさせ、言うほど悪く思えなかったのですよ。
トニー・レオンの悲哀は、ジェームス・ディーンのそれですよね。そう思うのは私だけでしょうか。
誰の言葉か忘れたんですけど、ジェームス・ディーンの悲哀は「悲しいんだ!分かってくれよ!傍にいてくれよ!」と、訴えかける悲哀、スティーブ・マックイーンの悲哀は「悲しいかだって?テメエには関係ねえだろ。」と、突き放す悲哀なんだそうで(これは私論でありますが、ウィル・スミスなどには悲哀感があまりなく、「ああ悲しいなあ、でも明日は薔薇色さ!」という、前向きな悲哀だと思う。だが、そこがいい)
とにかく、トニー・レオンの悲しげな表情を見ていると、分かってあげたくなると言うか、そんな感じなのです。
辛かったね、とか言ってあげたくなると言うか、そんな感じなのです。
スーっと涙が零れて、自分が泣いていることさえ知らないのではないかと言う、そんなクライマックス。
巧いですよねえ。
その泣き方で、これまでの25年の想いが伝わると言うかなんと言うか。
一方、それを受ける金城武。
名前がカワイ過ぎますよね。ポンちゃん。コロコロした子犬とかにつけるべき名前です、日本では(どうでもいいよ)
ですが、怒られそうだなーと思いつつ書いてしまうけど、なんだかこの作品の彼は子犬っぽいです。
序盤の彼は、いつでも会える の主人公の犬みたい。
私は演技のことはよく分からないのですが、金城武の表情はすごくいいと思います。
恋人亡くした直後の、感情のスイッチがオフになってる、あのなんもないカオなんてハッとしました。先輩刑事ヘイ=トニー・レオン見てスイッチが入ったように泣き出す流れも含めて。
ついでに、女優陣もすごく良いです。
とにかく、スー・チー=フォンは可愛いです。
ともすれば真っ暗で、重くなってしまうお話の中の光としてキラキラしています。
キラキラ笑いながら、一緒にいるだけで、ポンを救ってしまったりする。可愛い女の子最強!万歳!!
また、シュー・ジンレイ=スクツァンも、知的で透明感があってすごく素敵。
彼女がこんなに美しかったから、ヘイは少しだけ、ほんの少しの間だけ幸せだったと思うけれど、彼女がこんなにも美しくなかったら、ヘイは少しだけ、ほんの少しだけ、楽だったのではないかとさえ思ってしまう。
自分が泣いていると、それに気がつくことが出来る人だったら、こんなことにはならなかったのに、とか。
邦題のダサさにメゲずに是非、ご覧ください。
インファナル・アフェアがお好きならハマるはず。