疑いもしないような

長年の習慣を見直すきっかけは

ごく小さな出来事だったりする。

 

 

自家製酵母、「やめました」。

 

そういえば、なんで酵母まで起こしたんだ?

と思い起こせば、それは初代HBがやってきて

面白がっていじり始めた、ムスメの赤子期。

 

もっと掘り下げて思い起こせば、

その当時近隣の駅に入っていたパン屋の

「はるゆたか小麦のブール」っていうのが

大大好きで、あれを気兼ねなく

沢山食べたい(食べさせたい)と思ったのでした。

 

あのブールが、天然酵母だったのかどうかは

今となっては記憶にないのですが、

酵母起こしも色々試した中で、

最もリーズナブルで最も安定していたのが

ヨーグルト酵母だったのでした。

 

(のちにそのヨーグルトも自家製にした。)

 

まぁこの辺りは音楽家あるあるですね、

どこまでも掘り下げてやってみよう、みたいな。

広くいかないんですね、ひたすら下がっていくのですね。

 

で、はるゆたかは25キロ買うわ

酵母は起こすは、元種のヨーグルトも

格安で作れるわで(手間はこの際問わなくなる)

疑いもせず、ずっとそのスタイルで。

 

時々、面倒臭いな、って思いましたが、ひとたび

全ての要素が手を繋いで一線になってしまうと、

どこを切って結びなおせばラクになるのか

考えてもみなかったわけです。

 

ヨーグルト酵母っていうのは

ご想像の通り?少し酸味があり、

小麦とヨーグルトで繋いでいくので

サワードウの酸味を柔らげたような感じです。

 

それをモトにすべてのパンを焼いていたのですが、

ある日、運命のきっかけは訪れる。

(ちょっと書きにくい。)

 

え?気になる?

 

いや、直接酵母とは関係ないのですが、最近

湯種の白パンの「ギリギリのところ」を探って、

実験のように焼き時間と温度を調整していたのですが、

・・・つまりは狙い過ぎた。

卓球のエッジのように。(か?)

 

生焼けかねぇ?まぁでも肉じゃないしねぇ

と、甘く見ていたのですが、腹痛起こしまして。

犯人はパンと決まったわけではないし、

そもそも酵母じゃなくて、焼く温度なんだけど、

そこでなんとなく、パンと言えども

(高温で火を入れると言えども)

この、長年継ぎ足されている酵母瓶の中では、

いったい・・いったいなにが、

培養されているのだろうか・・。

 

なにが、こんなに活性化して

我々のハラの中に入っているのだろうか・・

 

と、突如思ったのです。

 

自分が混ぜてるのは、確かに

砂糖と水とヨーグルトと小麦だけれど、

目に見えない輩だって、きっと入り込んでいる。

カスピ海ヨーグルトが流行った時も、

よく、こんな衛生管理もへったくれもない

個人間でのやり取りなんて出来るな、

と思ったものでしたが、それと大差ない。

 

ということで、少量のイーストで

どれくらいの時間で発酵するかな?と

ウチの元気なヨーグルト酵母ちゃんとの

力比べも兼ねて、朝捏ねて(HBが)みましたら。

 

 

は?

 

家族見送って、片づけて、洗濯機回して、

珈琲入れて、午前レッスンの準備しただけだよね??

 

もう、ですか???

 

 

 

(レッスン終わっていざ実食。)

 

ばっちし。

風味よし、柔らかもっちりさっくり。

湯種&胚芽入りにもかかわらずの安定度。

酵母を継ぎ足す作業がないって格段にラク。

 

じっと、自家製酵母の入った瓶を見る。

 

・・・・いま、ドナドナの歌が脳内を流れています。